3月のWBCに出場する台湾代表両輪が「対日本」でまさかの「007」に専念か。日本ハム・古林睿煬投手(グーリン・ルェヤン=25)と孫易磊投手(スン・イーレイ=20)が3日、そろって今キャンプ初のライブBPに登板。ともに直球が最速150キロ超を記録するなど、早くもWBC本大会に向け状態を上げ始めているが、その裏で大きな〝ミッション〟を抱えていた。
台湾代表に選出されている2人はこの日、チームの主力である西川、万波、水谷と対戦。古林は計20球を投じ、計5打席の対戦で安打性の当たりはゼロ(1四球)。孫も2四死球に加えて西川に安打性の当たりを許したものの、万波からは空振り三振を奪うなど、まずまずの投球を披露した。
この2人の投球には対戦した西川も「球、速かったですね」と称賛。「2人ともWBC代表なので。いい球を投げていた」と台湾を代表する2人の仕上がり具合に目を細めていた。
こうなると気になるのは「台湾チームが2人を日本戦にぶつけてくるか否か」だ。侍ジャパンはWBC1次ラウンド初戦(3月6日、東京ドームで行われ)で台湾と対戦する。仮に日本球界を熟知する2人が登板となれば、侍ジャパンにとって脅威となる。
しかも古林はこの日の登板後、WBCで対戦したい打者を問われ「やっぱり大谷選手ですね」とキッパリ。その上で日本戦に向けても「もう内容とかではなく勝てればいい」と必勝を誓っていた。この意気込みを見る限り、日本戦登板となれば侍ジャパンも最大限の警戒を要するはずだ。
だが、台湾代表に精通する球界関係者は「古林、孫の2人はいずれも日本戦に登板しない可能性が高い」と明かし、その理由をこう語る。
「台湾代表にとっても日本戦は重要です。でも、日本戦に古林や孫らチームの主力投手をつぎ込んで負けた場合、そのダメージは計り知れない。それなら2人を日本戦から回避させて他国戦で登板させた方が、チームの予選突破の可能性は確実に高まる。すでに台湾代表もそのプランを検討中のようですから。それよりも日本にとって怖いのは、2人が持つ日本の情報です。2人とも打者、投手ともに豊富な情報を持ち合わせています。台湾ベンチでスコアラー的な役割を担われる方が、日本にとっては厄介な存在になるかもしれません」
確かに古林はこの日、「日本戦に投げたいか?」との問いに「自分一人がどうこうというよりはチームで勝ちをつかみ取りたい。誰が投げてもです」と断言。一方、日本球界で得た情報の活用に関しては「あります。あるんですけどここでは言えない」と言葉を濁した。
孫も同様に日本戦での登板には明言を避けた上で「台湾代表の中でざっくりですが(日本の打者に関し)どんなバッターだとかは、いろいろ話している。国によってバッターのタイプが違ったりするので」と〝活動〟を報告。スコアラー的な役割をしながら日本戦に備えていることを明かした。この状況を踏まえる限り、やはり2人は「007」の役割を担う者として警戒すべきだろう。
果たして日本はこうした情報戦を制し、大会初戦を白星で飾れるのか。侍ジャパンとともに年々、実力を付けつつある台湾代表の動向からも目が離せない。












