ドジャースが拾った左腕は、マウンドに上がる前から〝火消し役〟を求められているようだ。米メディア「ヘビー」は20日、ブルージェイズからドジャースへ移籍したエリック・ラウアー投手(30)が、古巣時代に波紋を呼んだ「オープナー嫌い」発言について釈明したと報じた。移籍後の意気込みはすでに伝えられているものの、あらためて同メディアが焦点を当てた発言はトロントでくすぶった誤解の払拭にある。
 
 ラウアーはブルージェイズで今季8試合に登板し、1勝5敗、防御率6・69。6試合で先発した一方、被本塁打11はア・リーグワーストという苦しい数字を残し、11日(日本時間12日)に事実上の戦力外となった。その後、17日(同18日)に金銭トレードでドジャース入り。先発陣に故障者を抱える世界王者にとっては、薄くなったローテーションを埋める緊急補強でもある。

 騒動の発端は、ブルージェイズで先発前にオープナーを置かれた起用法への受け止め方だった。ラウアーは「文脈から切り離された」と強調。多くの先発投手に聞けば「オープナーを好まないという答えは返るはずだ」としながらも、それは「自分の前に投げる投手がいることを拒む」という意味ではないと説明した。チームプレーヤーではない、という見方も否定。勝つためなら役割を受け入れるという姿勢を示した。

 さらに古巣のピート・ウォーカー投手コーチ(57)やジョン・シュナイダー監督(46)とはすぐに話し合い、「誤解は解いた」とも主張した。悪意も陰口もなかったという。ただ、本人の意図とは別に成績不振と起用法への不満が重なったことで、古巣での立場が急速に悪化した。環境を変えた今、その弁明を結果で裏付けられるかが問われる。

 ドジャースは19日(同20日)、敵地ペトコパークでパドレスに5―4で競り勝った。フレディ・フリーマン内野手(36)の2本塁打などで食らいつき、9回にアンディ・パヘス外野手(25)の犠飛で勝ち越し。30勝19敗としてナ・リーグ西地区首位に返り咲き、2位パドレスには0・5ゲーム差をつけた。

 ラウアーは26日(同27日)のロッキーズ戦でドジャース初先発が見込まれている。新天地で必要なのは、言葉の補足ではなく投球による回答だ。古巣でこびりついた「曲解騒動」を洗い流せるか。首位争いの渦中に加わった左腕の再出発は、いきなり重い一戦になる。