米CNN(電子版)は19日(日本時間20日)にドジャースの大谷翔平投手(31)を分析する長文の記事をスポーツセクションのトップで掲載した。同局が野球を大きく報道するのは異例だが、「打てない大谷翔平だからこそ、いかに特別かを証明している」と逆説的なタイトルで、今季のユニコーンにかかる期待を紹介した――。

 今季の大谷の打撃成績は打率2割6分5厘、7本塁打、24打点、6盗塁。4度の満票MVPを受賞した打者としては物足りない。一方、投手では7試合に登板して3勝2敗、防御率0・82、44イニングで50奪三振とサイ・ヤング賞を狙うに値する数字を残している。

 同局は「比類なき二刀流能力で世界的に知られる大谷だが、実は今季が始まる前から、“打者としては球界最高”あるいは“投手としては球界最高”になれても、その両方を同時に極めるのは難しいのではないか――そんな兆候は存在していた」と驚きの事実を明かす。

 大谷には能力のスイッチのようなものがあり、「何にエネルギーを注いでいるかによって能力値そのものが変化しているように見える」というのだ。投手として規定投球回を達成した2022年は、166イニングを投げ、防御率2・33を記録。サイ・ヤング賞投票でも4位に入ったが、一方で本塁打は34本だった。

 また2度目の右ヒジ手術の影響で打者に専念した24年には史上初の「50本塁打―50盗塁」を達成。54本塁打、59盗塁は自己最高で、打率3割1分を記録。DHで初のMVPを受賞した。

 これらの傾向から「大谷は、もっと優れた何かになりたいと思うと、本当にそうなってしまう。そして今、彼はまた同じことをやっている」とし、今季はサイ・ヤング賞モードと指摘した。

 その上で今季の残り試合で「大谷がゲームのように自分自身のスキルバーをどこまで細かく調整できるか明らかになるだろう」と強調。つまり、打撃成績を上げるために投球能力を少し下げることはできるのかということだ。その逆もある。

 同サイトは「今季がこれほど魅力的なのは、大谷が“自分が何を求めているのか”を結果で示しているからだ」と断言するとこうまとめた。

「シーズンはまだ数か月残っているがこの調子でいけば初のサイ・ヤング賞に向けて、説得力のある実績を積み上げているだろう。もちろん、5度目のMVPも獲得するだろう。3つ目のチャンピオンリングを手にする可能性も高い。大谷はその次に何を成し遂げようというのか?」

 大谷の最終目標は投打を極める、サイ・ヤング賞と本塁打王の同時受賞かもしれない。