世界一3連覇を狙うドジャースに、同地区の宿敵が「別の顔」で迫っている。派手な打線ではない。パドレスの生命線は、試合終盤を消しにかかる鉄壁ブルペンだ。

 ドジャースは18日(日本時間19日)に敵地サンディエゴのペトコ・パークでパドレスとの今季初対戦に臨み、0―1で敗れた。山本由伸投手(27)は7回3安打1失点、8奪三振と役割を果たしたが、打線は最後まで1点を奪えなかった。ただ、スコア以上に重いのは、地区Vを争う相手の勝ち筋が鮮明になった点だ。パドレスは同戦を終えて29勝18敗。29勝19敗のドジャースを0・5ゲーム差で上回り、ナ・リーグ西地区首位に立った。

 米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」は、パドレスのブルペンをドジャースの地区優勝を阻む「均衡要因」と指摘した。サンディエゴは8回までリードした試合で25勝1敗、9回以降の防御率はメジャー最高の0・42。得点力や先発陣に不安を抱えながらも、終盤に入れば逃げ切れる構造がある。

 その象徴が守護神メイソン・ミラー投手(27)だ。9回はフレディ・フリーマン内野手(36)、カイル・タッカー外野手(29)に連続四球を与えながら、ウィル・スミス捕手(31)を中飛、マックス・マンシー内野手(35)を見逃し三振、アンディ・ペイジス外野手(25)をゴロに仕留めた。今季15セーブ、防御率0・82。乱れても決壊しないところに、最強守護神の怖さがにじむ。

パドレスの最強守護神メイソン・ミラー(ロイター)
パドレスの最強守護神メイソン・ミラー(ロイター)

 その救援陣には松井裕樹投手(30)も戻ってきた。春季キャンプ中に左鼠径部の筋損傷を負い、開幕から15日間の負傷者リスト入り。3Aでのリハビリ登板を経て、5日(同6日)にメジャーへ復帰した。復帰後はここまで4試合に登板し、8回2/3を無失点、10奪三振、防御率0・00。昨季61試合に登板した左腕が本来の姿を取り戻せば、パドレスの終盤戦略はさらに厚みを増す。

 ドジャースにとって山本の好投を生かせなかった一敗は、単なる惜敗では片づけられない。大谷翔平投手(31)らを擁する強力打線でも、リードを許したまま終盤へ入れば、ミラー、松井らの継投網に絡め取られる。地区Vへの道に立つ壁は、想像以上に分厚い。