故障者が相次ぐ侍投手陣に、また一つ「入れ替え」が生じた。

 日本野球機構(NPB)は13日、3月の第6回WBCに臨む侍ジャパンで、阪神タイガースの石井大智投手(28)が「左アキレス腱損傷」で出場辞退を申し入れたことを受け、代替選手として西武の隅田知一郎投手(26)を追加招集すると発表した。背番号は22。

 侍の投手陣はこの数日で〝負傷の連鎖〟が加速している。すでに平良海馬投手(26=西武)が左ふくらはぎ肉離れで代表を辞退し、藤平尚真投手(27=中日)が追加招集されたばかり。そこへ石井の離脱が重なり、隅田に白羽の矢が立った。

 隅田は昨季10勝を挙げた左腕で、現在行われている南郷での春季キャンプではライブBPで最速148キロを計測。予備メンバーとして備えつつ、宿舎ではWBCで使用するメジャー球に触れて「呼ばれたらスイッチが入る」と準備を進めてきた。

 隅田本人も球団を通じて「改めて身が引き締まる思い。責任と誇りを胸に、一球一球全力で腕を振っていきたい」と決意を表明した。大会連覇を狙うチームにとって、戦力の上積みというより〝穴を埋める作業〟が先に来る異例のスタート。それでも、準備してきた者が最後に滑り込む――。短期決戦の怖さと底力を、投手陣がいきなり試されることになった。