ソフトバンク・野村勇内野手(29)が「エグい」から「うまい」への移行を図っている。21日に滋賀県草津市内で行う自主トレを公開。小雪がちらつく寒空の下で朝から守備、打撃の練習メニューをこなして鍛錬を積んだ。

 昨年の成績は126試合に出場して打率2割7分1厘、12本塁打、40打点。プロ4年目で大きな飛躍を遂げ、今年は小久保監督から今宮との遊撃手争いの一騎打ちを明言されている。大学を経て社会人で3年間プレーした野村にとって今年は30歳を迎えるシーズン。定位置取りへ、文字通り勝負の1年だ。

 パンチ力のある打撃でライバルとの差別化を図る野村だが、遊撃というポジションで守備の要素は欠かすことができない。昨年は足のケガもあり思うような動きができなかったが、類いまれなる身体能力の高さから繰り出されるスピードと強肩は野村の大きな武器だ。その〝強さ〟あるプレーから「日本人で(あの守備は)なかなかいない」という声も聞こえてくる。

 そんな野村がこの自主トレで習得を目指すのが「うまい守備」。「(去年は)結構パワーで守っていたので(今年は)技術を身につけて」「技術がないとこれから先(のキャリア)も厳しいし、シーズンを通して戦うのは難しい」と練習に取り組む。

 現在、野村の自主トレをサポートするのは「滋賀ハイジャンプス」の選手兼任監督である日下部光さん。社会人時代の先輩で、野村の指導役的役割も果たしていた日下部さんはその守備について「(社会人時代から)『うまい』というより『エグい』(の表現)になる。ひとつのプレーに運動量を使うタイプ」と説明。それと同時に「不調に陥った時の技術の引き出しを増やすのが今回の(自主トレの)テーマ。実際、すごく増えているし(野村も)手応えを感じていると思う」と語った。

 並外れた地肩や脚力の強さに「うまさ」を加えられれば、レギュラーに必要なシーズンを通しての安定感、年齢を重ねた時にも通用する守備力を手に入れることができる。30歳でレギュラーをつかみ、その先へ──。エグいだけではない、確固たる技術を手に入れる構えだ。