今年も「忍耐」がテーマかもしれない。5日、広島は2026年の球団業務を開始した。8年ぶりのリーグ優勝、1984年以来となる42年ぶり日本一を目指すことを新井貴浩監督(48)も目標とする一方、まだまだチームは発展途上でもある。現実的に見てチームは野手を中心に世代交代の真っただ中にあり、まずは2年連続の屈辱となったBクラスからの低迷脱却が現実的な目標となりそうだ。

 もちろん将来の成熟期、黄金期を迎えるための布石は打ち続けている。22年までドラフトでは5年連続で一貫して投手を1位指名してきたが、24年から路線を変更。24年は佐々木泰内野手(23=前青学大)、昨年は平川蓮外野手(21=仙台大)と長打の打てる大卒の即戦力野手を獲得。21年まで打線の中心的存在だった鈴木誠也外野手(31=現カブス)以降、長らく不在となっている和製大砲育成へ新井監督も本腰を入れている真っ最中だ。昨季ルーキーだった佐々木には54試合、180打席以上の一軍での打席経験を積ませており、今季の平川にも同様にチャンスを与える可能性は高い。

 野手育成において鯉将の理想にもなっているのが、上位打線が純国産で占められている近年の阪神打線だ。リードオフマンの近本光司内野手(31)以下、中野拓夢内野手(29)、佐藤輝明内野手(26)、森下翔太外野手(25)、大山悠輔内野手(31)の5人がほぼ不動で並ぶオーダー。中野以外の4人がドラ1入団の選手だ。「大卒」と「高卒」の入団時の違いはあるが、赤ヘルでも17年1位の中村奨成外野手(26)が昨季はプロ8年目で頭角を現し、18年1位の小園海斗内野手(25)も首位打者&最高出塁率の二冠に輝き主力に成長。そんな素地(そじ)はあるだけに和製の主力打者をもうあと1、2枚そろえることができれば、十分戦えるという算段だ。

 とはいえ、投手に比べ野手の育成には一定の時間が必要になることは否めない。実際のところ猛虎の主力打者も、22年のドラフト指名以前の選手たち。全員がそろい踏みとなるまでには新井監督も、もう少し我慢と試行錯誤を繰り返すことになりそうだ。

チームの主力となりつつある小園海斗(左)と中村奨成
チームの主力となりつつある小園海斗(左)と中村奨成