広島は来季3年目となる助っ人・テーラー・ハーン投手(31)との契約合意発表により、支配下選手が67人となった。10月に新たに獲得した2人を含め、総勢10人となった育成選手が来季新たに支配下に昇格する道は、より狭き門となった。

 70人を上限とする支配下登録選手において、昨年の同時期よりは枠の数は確かに多い。昨年は現役ドラフトで2人を獲得し、この段階で支配下は68人。2月のシーズンイン後の外国人選手獲得するためにキープしてある1枠は2025年、26年ともに同様で、25年シーズンは、キャンプ前から育成が昇格可能な枠は実質「1」しかなかった。

 今年は現時点で実質2枠。とはいえ、球団幹部も「簡単には(支配下に)上げない」と、キャンプ以降に突出したアピールがない限り、重い腰を上げることがない意向を示している。

 理由のひとつに挙がるのが近年、育成から昇格した支配下選手が思うように一軍戦力として定着していない。来季就任4年目となる新井貴浩監督(48)政権以降も4人が支配下に昇格を果たしたが、年間を通じて一軍定着を果たした選手はいまだ皆無だ。

 特に野手は20年の育成1位で、22年オフに昇格した二俣翔一内野手(23)が目立つ以外は一軍戦力として稼働するメドがついたとは言い難い状況だ。そんなこともあり、今後は編成フロント関係者も「実際、支配下に昇格させるかどうかとなった際は、かなり迷うと思う。どのチームも基本、育成選手が、支配下に昇格する場合は『一軍の戦力になれる』ことが大前提。支配下になることが、育成選手のゴールではない」と語る。

 枠は広がれど、門戸はより狭く――。来季の赤ヘル軍団における、育成からの支配下昇格へ向けた〝線引き〟は、より厳しいものとなりそうだ。