ボランチから、ゴールへ――。アビスパ福岡のMF見木友哉(27)は、金明輝監督の信頼を受けて中盤の要としてプレーし、2025年は6得点でチーム最多を記録した。育成年代ではフィジカル面で苦しみながらも、千葉、東京Vで経験を積み、福岡で結果につなげた。ピッチではボールを失わず前へ運び、私生活では妻や愛犬との時間を大切にする。その歩みと現在地を聞いた。

 ――福岡からオファーが届いた時の気持ちは

 見木 素直にうれしかったし、金監督が自分の特長を理解した上で必要としてくれていると感じたことが大きかった。目指しているサッカーのスタイルにも共感できたし、自分の力をどう生かせるかをイメージできたことが、決断の理由になった。不安がなかったわけではないが、それ以上にチャレンジしたい気持ちの方が強く、自分がどこまでやれるのかを試したいと思って福岡に来た。

2026年の2大目標を明かした見木
2026年の2大目標を明かした見木

 ――これまでのサッカー人生を振り返って

 見木 小学生の頃からサッカーは本気でやってきたが、育成年代では体が小さく、フィジカル面では苦労することが多かった。高校に入って体が大きくなり、「戦える」という感覚を持てるようになった。関東学院大では「プロになるための4年間」と決めて、フィジカルもメンタルも鍛えていた。

 ――大学からプロ入りし、千葉、東京Vで過ごした時間は

 見木 千葉では中盤でゲームをつくる役割を求められ、判断力や展開力が鍛えられた。東京Vではハードワークや守備の強度を強く求められ、その1年で走ることへの意識は大きく変わった。技術と運動量、その両方が今の自分のベースになっている。

 ――J1のスピードや当たりの強さを感じる中で、25年は6得点でチーム最多という結果は

 見木 最初はプレースピードや守備の強度に慣れるのが大変だったが、その中で自分の特長をどう生かすかを考え続けてきた。中盤で6得点という数字は自信になったし、「J1でも通用する」という手応えも得られた。ただ、2桁得点を目指していた分、届かなかった悔しさもある。

 ――アビスパのチームの雰囲気は

 見木 本当に良い雰囲気です。年齢差があっても上の選手が自然に声をかけてくれる。安藤選手や藤本選手とはアウェー遠征のホテルで一緒に食事をすることも多く、そうした時間がピッチでの信頼にもつながっている。

 ――自身のプレースタイルや強みは

 見木 ボールを簡単に失わないことと、前を向いてプレーできるところ。このチームではサイドチェンジや裏へのパスなど、一発で局面を変えるプレーも意識するようになった。ゴール前に入っていく回数を増やすことも、25年は特に意識してきた。

 ――目標としている選手は

 見木 バルセロナのMFペドリ選手です。ボールを失わずに前進できるところや、試合全体をコントロールする感覚は本当にすごい。試合を通して立ち位置や動きを見るようにしている。

 ――福岡での生活について。街の印象やオフの過ごし方は

 見木 関東でしか暮らしたことがなかったので、福岡は「コンパクトで住みやすい街だな」と感じている。ご飯も本当においしくて、ラーメンはシーズン中は控えめだが、魚や肉のお店にはよく行く。オフの日は妻と天神に出掛けて買い物をしたり、カフェでのんびりしたりすることが多い。愛犬ビション・フリーゼの「ララ」も一緒に行けるお店を探して、2人と1匹で過ごす時間が良いリフレッシュになっている。

 ――ゲン担ぎやルーティンはあるか

 見木 試合前日はできるだけ同じリズムで過ごすようにしている。睡眠時間と食事のタイミングを整え、映像を見ながらプレーをイメージしてからピッチに向かう。

 ――今後の目標とサポーターへのメッセージを

 見木 25年は6得点という結果を残せたが、まだ満足はしていない。中盤から2桁得点を取れる選手になること、そしてアビスパでタイトルを取ることが目標だ。いつも熱い応援を送ってくださるサポーターの皆さんに感謝し、その声援に結果で応えられるよう全力でプレーする。

アビスパでのシーズン2年目を迎える
アビスパでのシーズン2年目を迎える

 ☆みき・ともや 1998年3月28日生まれ。神奈川県藤沢市出身。MF。右利き。関東学院大を経て、2019年にジェフユナイテッド千葉へ加入。24年は東京ヴェルディでプレーし、25年にアビスパ福岡へ完全移籍。中盤の主力として25年は6得点を挙げ、チーム最多得点を記録。ボールを失わない技術と運動量を武器に、攻守で存在感を示す。