ドジャースがワールドシリーズ3連覇に向けて着々と戦力を整えている。MLB通算253セーブを誇るエドウィン・ディアス投手(31)を獲得し、最大の懸案だったブルペンを大幅に増強。ただ、今オフの補強には球団を挙げて慎重な姿勢を見せていた。そのためビッグサプライズとなったわけだが、おかげですっかり「オオカミ少年化」。球団側が否定している大谷翔平投手(31)の〝種まき係〟のトレード放出も妙な形で現実味を帯びてきている。
もはや誰も信じないかもしれない。フロリダ州オーランドで行われたウインターミーティング中に、ドジャースはメッツからFAとなっていたディアスと電撃合意。3年総額6900万ドル(約108億円)の大型契約で、単年ベースの「2300万ドル(約36億円)」は救援投手として史上最高額となった。
ディアスは米報道の中で名前こそ挙がっていたものの、球団側は表向きは静観姿勢を貫いていた。現有戦力で来季編成の骨格は定まっているとし、フリードマン編成本部長を筆頭に慎重な言葉を残してきた。ロバーツ監督に至っては米メディアを前に「特に大きく動く必要はないと考えています」と発言。その翌日に大型契約でディアスの獲得が決まり、一時大混乱に陥った。
もちろん、デリケートな移籍交渉は情報戦でもある。責めを負う義務はまったくないが、発言と行動がまるで食い違う結果に不信感もピークに達しつつある。
ドジャースの球団専門メディア「ドジャースウェイ(DW)」は「ディアスの契約はすでに野球ファンも知るところだが、それでもわれわれを驚かせる結果となった」と衝撃を伝えながら、一つの結論に達した。
「野球の幹部はウソをつく」。ウソつき呼ばわりされた対象はフリードマン編成本部長とゴメスGM、ロバーツ監督の3人で「ディアスと契約する前も同じ(慎重な)立場を貫いていた」とズバリだ。もっとも、今季のチームで新戦力のスコットが誤算だったことは明白でディアスは補強ポイントに合致している。だが、言動の不一致によって別の疑念も芽生えている。それが大谷の良き理解者で、本塁打を放った際にベンチ前でひまわりの種を頭からかけるテオスカー・ヘルナンデス外野手(33)の放出だ。
人気者がトレード候補に挙がっていると伝えられたのは今月初め。米スポーツ専門サイト「アスレチック」の敏腕記者、ケン・ローゼンタール氏だった。しかし、ゴメスGMは報道に対して8日(日本時間9日)に「そういう話は絶対にないと言えない」と前置きした上で「それはわれわれがまったく想定していることではない」と完全否定。ロバーツ監督も「彼は私たちの右翼手です」とこちらもトレードの可能性を打ち消した。
現状はディアスを獲得した流れとソックリではある。しかも、ここへきてトレード先の候補に「ロイヤルズ」と具体的な名前も取りざたされている。
前出メディア「DW」は「ロイヤルズがヘルナンデスの契約残額(2年3163万ドル+1700万ドルの後払い)を支払う意思があるなら、他球団も年俸総額を増やして獲得に乗り出す可能性が高い」と指摘。球団幹部が否定するほど信ぴょう性が増し、しまいには「火のないところに煙は立たない」と疑いの目ばかり向けられるドジャースの今後が注目される。












