苦しいスタートとなった。15日の「2025 JERA クライマックスシリーズ セ」ファイナルステージ第1戦(甲子園)でDeNAは阪神に0―2で敗戦。敗因は相手の「足攻」と「打棒」にエース・東克樹投手(29)が大きく翻ろうされたことだった。

 5回までは2安打無失点。だが、その直後に落とし穴が待っていた。6回先頭の遊撃内野安打で出塁を許した近本が中野の犠打で二進。続く森下への初球で、その近本に痛恨の三盗を決められた。そして森下の中前適時打で近本が三塁から先制のホームイン。二死一、三塁からは小野寺にも右前適時打を浴び、決定的な2点目を奪われた。

6回、三盗を決めた阪神・近本
6回、三盗を決めた阪神・近本

 試合後の東は「(盗塁を警戒する)意識はあった」としたものの「初球から走ってくるとは思わなかったので意表を突かれた感じです」と唇をかみ、このように続けた。

「あそこからいい打者が続くので、何とか0で抑えたかった。(阪神の)ワンチャンスをものにする力、リーグ優勝してるだけの力を感じました」

 一方、三浦監督は「(盗塁警戒の)指示を徹底できなかったこちらのミス」と責任を背負い、東をかばった。

 しかしながら東とDeNAベンチは2023年10月15日に行われた広島とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦(マツダ)でも同じ〝ミス〟を犯している。1点リードの8回に代走・羽月が犠打で二進し、続く菊池への初球で三盗も決められ、スクイズで同点。これがきっかけで2―3と逆転負けを喫し、翌15日の第2戦も落としてCS敗退となった。

 この広島戦で決められた三盗について実は当時、NHKのスポーツニュース番組に出演した野球評論家の落合博満氏に「ベンチは何をしていたんだ」と厳しく指摘されている。あの教訓は2年たっても全く生かされていなかったということだ。

 CSファーストステージで巨人を打ち崩したはずの打線が機能せず、東を見殺しにした側面もある。初回から6回まで毎回走者を出し、得点圏まで5度も進めながら「あと1本」が出なかった。

「6回の前、ずっと押してたところで押し切れなかった。点を取らせてもらえなかった。チャンスは作ったんですけどね」と三浦監督。第2戦以降は、その好機を何とか得点につなげたい。