米国・WWEのPLE「クラウン・ジュエル」が11日、オーストラリア・パースで開催され、2025年限りで引退するジョン・シナ(48)がかつての宿敵AJスタイルズ(48)に、過去のライバルたちの必殺技を駆使して激勝した。

 シナとAJは、AJが新日本プロレスを退団してWWE入りした16年から激闘を繰り広げたライバル。シナはX(旧ツイッター)で自らAJとの一騎打ちを要求し、AJもこれを受諾。AJ自身もインタビューで「まもなく引退を予定していて」と来年中の引退を表明しているだけに、正真正銘の「ラストダンス」(AJ)となった。

 これまで2人のシングル対戦成績は2勝2敗の五分。AJはコスチュームもロングタイツからショートタイツに戻し、並々ならぬ決意を示した。序盤から得意のフォアアームを連発すると、シナも「見えっこねえ!」ポーズからファイブナックルシャッフル。続けて、いきなりアティチュード・アジャストメント(AA)で叩きつける。

 だが、AJは新日本プロレス時代に習得した牛殺しで逆襲。シナはザ・ミズの必殺技、スカルクラッシングフィナーレを繰り出して譲らない。さらにシナがスタイルズクラッシュを切り返してSTF―Uにいけば、AJもおきて破りのSTFだ。シナはルセフのフィニッシュ技アコレード(ラクダ固め)。さらには何と現在はライバル団体・AEWに所属するかつての宿敵クリス・ジェリコの得意技ウォール・オブ・ジェリコまで決めてみせた。

 AJはスタイルズクラッシュで勝負に出るが、シナはガッツと気合でカウント2でクリア。さらに飛んできたAJを捕らえ、故ブレイ・ワイアットさんのシスターアビゲイルで顔面を叩きつけた。それでもAJは3カウントを許さず、プロレスの天才ぶりを発揮する。

 シナは最大ライバルのランディ・オートンの必殺RKOまで披露。とどめのパントキックはかわされて、おきて破りのAAでマットに打ちつけられた。それでも止まらないシナは〝怪人〟ジ・アンダーテイカーのチョークスラム。AJもWWE殿堂者ショーン・マイケルズのスウィートチンミュージックから、フェノメナールフォアアームで追い詰める。

 48歳同士とは思えない白熱の攻防は、AJのクロスボディーを受け止めたシナが、怪人のツームストーンドライバーから、AAをさく裂させて3カウントを奪った。試合後はAJとがっちり握手してから熱い抱擁。まさに〝歴史的〟な名勝負となった。 

 シナは12月13日「サタデーナイツ・メインイベント」での引退試合まで残り4戦。最後まで「ハッスル・ロイヤリティー・リスペクト」を胸に突っ走る。

 この日の「WWE クラウン・ジュエル 2025」は「ABEMA」にて生中継された。