日本ハムとオリックスによる「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージが11日にエスコンで開幕する。シーズン終盤にソフトバンクに離されパ2位からの日本一を目指す新庄日本ハムへ野球評論家・柏原純一氏が「1」にこだわる姿勢を求めた。

【柏原純一「烈眼」】昨年に続くレギュラー・シーズン2位でCSを迎えた新庄剛志監督(53)。敵将のオリックス・岸田監督との前日共同会見は〝らしさ〟全開の冗舌ぶりだが、裏返せば、それだけチームの地力も上がっていることに手応えを感じているのだろう。

 もちろん、シーズンでは、12勝12敗1分けの五分の相手。いかに本拠地・エスコンでの分がいいからといって、侮れる相手ではないことは新庄監督も分かっているはずだ。全てやっても3試合で2勝勝ち抜け。日本ハムとしては、戦いへの気構えとして、こだわってほしい部分がある。

 それは、チームも選手も「1」にこだわって戦ってほしいという点。これは、昨年の同じ舞台を経験した教訓として、生かすべき点でもある。

 新庄監督就任初のポスト・シーズンとなった昨年のCS第1ステージ。ロッテ相手に初戦完封負け、2戦目も9回裏一死まで、負けていた。結果的には、万波の起死回生の同点弾が飛び出し、延長戦でサヨナラ勝ちし、3戦目も競り勝ってCSファイナルへと進出したが、日本ハムは全試合で、敵に先制点を与えていた。

 相手こそオリックスに変わったが、両軍の先発予想を見る限り、今年もロースコアの投手戦となる可能性が高い。まずは先発投手が、シーズン以上にこの点をより意識し「内容」よりも「結果」にこだわったパフォーマンスを見せられるか否かが、シリーズを占ううえでも、かなりのウエートを占める。

 野手もしかりだ。チームの攻撃時に先制点にこだわるのはもちろんのこと、守備であれば「最初の守備機会」から、そこにむかう「1歩目」、打席ならば「第1打席」「ファースト・スイング」といった数字の「1」で表せるものに、より繊細になって臨んでもらいたい。

 スタメン野手は、特に初戦で「安打」「打点」など、結果としてこれを得られたか、得られなかったかで2戦目、3戦目とその後の自分自身の目に見えない流れも、決まりやすくなる。レギュラー・シーズンで、どんなに好成績を挙げた選手でさえ、この負のループに入りこむと抜け出すのは簡単ではない。何とか打開したころには終わってしまうのが、一戦必勝の短期決戦でもあるからだ。

 チーム、個人ともにシーズン以上に「1」にこだわった昨年以上の盤石の戦いで、ファイナルで待ち受けるリーグ覇者・ソフトバンクとの最終決戦に勝ち進んでもらいたい。   

(野球評論家)