レギュラーシーズン終了から約1週間が経過し、11日にセ・パ両リーグのクライマックスシリーズ(CS)が開幕する。まずはファーストステージでセ2位・DeNA―同3位・巨人(横浜)、パ2位・日本ハム―同3位・オリックス(エスコン)の2試合が先取2勝形式でスタートするが、本紙専属評論家の伊原春樹氏は「CSまでの間隔が空きすぎだ」と現行の開催日程に苦言を呈した。

【新鬼の手帳・伊原春樹】ようやくCSが始まるとはいえ、レギュラーシーズンを終えてから一体何日が経ったというのか。毎年この時期になると同じ疑問が浮かんでくるが、日程の間隔が何日も空くのはいかがなものかと思う。リーグ優勝したチームに至っては、そこからさらに日が空く。

 これから頂上決戦をやろうという打者が、それだけの空白の期間が空いた後に一流選手の150キロ台の速球をいつも通り打ち返せるのか。そんなわけがない。昨季はセ・リーグ優勝を果たした巨人が3位・DeNAに敗れて下克上を許したが、あれだけ間隔が開いてしまえば「そりゃそうだ」という結果だ。阿部監督には心底同情した。

 実戦感覚を失わないように、どの球団も苦肉の策でフェニックス・リーグへ主力選手を派遣したり、社会人チームとの練習試合を組んだりして実戦を行っている。だが本番で戦う相手チームとはどうしてもレベルに大きな差が出てしまうから、どれだけの意味があるのかと聞かれたら正直難しいところだ。

 そもそも海の向こうのメジャーリーグでポストシーズン前に社会人チームと試合をしたり、教育リーグで主力を調整させたりするチームが一体どこにいるというのか。MLBはレギュラーシーズン終了後、間髪入れずにポストシーズンへ入るから当然どのチームも試合勘を維持したままぶつかり合う。だから面白い。

 その点、日本はどうか。レギュラーシーズンの盛り上がりから何日も経って、ようやくCSが始まる。これではファンのボルテージもいったん落ち着いてしまう。だから、イマイチ盛り上がらない。

 巨人の阿部監督も日程改善を要求(※注)していたようだけど、彼の言う通りだ。雨天中止の影響による振り替え試合や各球場の年間スケジュールを考慮したりするなど、さまざまな事情や制約があるのは分かるが、それはメジャーだって一緒だ。

『何かと、うるさい伊原がまた言っている』と思われるかもしれないが、あえてNPBに問いたい。球界でこれだけ多くの人間が疑問に思っていることに対して、NPBはどう思っているのか。また、今後どうしていくつもりなのか。CSの制度が始まってもう十数年も経ち、毎年のように繰り返しで問題提起されているというのに、いまだに改善される気配がない。私が物申したいのは、この一点に限る。

(本紙専属評論家)

※注…巨人・阿部監督は4日に、レギュラーシーズン終了からCSまで9日間も間隔が空くことに対して「日本のプロ野球のシステム、日程もそうだし。この期間がね」と言及。「メジャーは中1日でやっている。そういうのは日本のプロ野球も見習ってほしいなと思いますよね。将来的に日本もなってくれればうれしい。去年も言ったけど『優勝忘れられちゃってるよ』みたいな雰囲気になってしまう。メジャーはポストシーズンが、すぐ始まるから盛り上がりが続く。日本は一回盛り下がっちゃうもんね」と苦言を呈していた。