日本ハムの新庄剛志監督(53)が相手を利した「超緻密戦略」を練り上げている。指揮官は10日、オリックス・岸田監督らとともに「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」の前日会見に出席。11日から本拠地のエスコンフィールドで始まる2戦先勝のCSファーストステージを前にナゼか〝弱気発言〟を口にしたが、その胸の内にはこれまでのデータを基にした十分な勝算があるようだ。
この日の会見で新庄監督は対戦相手に関し「(今シーズンは)12勝12敗(1分)で五分の戦いだったが、3連覇を経験しているオリックスさんの方が経験値があるので」と断言。その上で「勝ち負けで言ったらオリックスさんの方が有利かな」とも続け、パ3位からの下克上を狙う猛牛軍団に強い警戒感を示した。
さらに同日に発表された相手の予告先発・山下についても「なかなか打てる投手じゃない」と厳しい表情をのぞかせ「リリースポイントが狂ってくれたらいいな、と。選球眼を大事に(自軍打者が)際どいボール見逃せるようにしてくれたらいいかな」と珍しく弱音とも取れる発言を繰り返した。
確かに無理もない。オリックスとの今季対戦成績は五分。しかしながら今回の短期決戦で予想される相手先発陣は宮城、九里らチームが苦手にする投手ばかりだ。攻撃陣も頓宮、中川、広岡、杉本ら日本ハムに相性のいい打者がズラリと並ぶ。いくら本拠地開催とはいえ、今のオリックスは自軍に比べて格上感は否めず新庄監督も最大級の危機感を募らせている。
だが、そんな状況下でもスキを見つけて勝機をもぎ取るのが新庄監督。今回もすでに相手の弱点を突く準備をしっかりと整えている。その一つが相手の中継ぎ陣、とりわけ「好不調の波が激しい」と指摘されている助っ人救援陣の攻略だ。
オリックスの先発、攻撃陣に加えて救援陣は山崎、才木らに限定すれば、やはり「手ごわい存在」と評せるだろう。その一方で試合終盤まで接戦にもつれる場合、投入される守護神・マチャドやセットアッパーのペルドモは「付け入るスキがある」と見ている。
8月19日のオリックス戦(エスコン)が顕著な例として挙げられる。この日は終盤7回までチームが劣勢に立たされていたものの、ペルドモがマウンドに上がった8回から反撃。2点ビハインドで迎えた9回にはマチャドから計4安打3点を奪い、劇的なサヨナラ勝ちを飾った。
ソフトバンクも明らかに、オリックスの「弱点」を把握している模様だ。9月13日のオリックス戦(京セラ)では1点リードされた9回にマチャドを攻略。最後はけん制悪送球を誘い、2点を奪って逆転勝利をもぎ取った。日本人投手に比べ、オリックスの助っ人投手は塁上に走者を出すとイラ立つ傾向がある――。こうした気質とデータを巧みに利用すれば、おのずと日本ハムにも勝機は訪れるという算段だ。
果たして理想通りの展開に持ち込めるかどうか。オリックスの「死角」を突く、日本ハムの戦いから目が離せない。












