レッドソックスの吉田正尚外野手(32)のメジャー3年目は不本意な結果に終わった。昨年10月にメスを入れた右肩のリハビリが長期化したため、開幕を負傷者リスト(IL)で迎え、メジャー昇格は7月9日だった。出場55試合、打率2割6分6厘、4本塁打、26打点は米移籍後ワースト。メジャー初のポストシーズンでは3試合で7打数4安打、打率5割7分1厘、2打点と輝きを放ったものの、毎年口にしている「キャリアハイの成績」には遠く及ばなかった。我慢の1年を聞いた。

 ――3年目。こんなにもがいたシーズンはなかったのでは

「日本での3年目は全試合に出るようになり、飛躍を遂げることが出来たシーズンだったので、メジャーでも自分に期待してやってきた。去年は(手術後から)ボストンに残ってリハビリに努めてやってきたが、キャンプ中から(肩の)状態が上がらず、守備に就けなかった。で、チームの方針もあって開幕をILで迎えた。自分が思っていたような、期待したようなシーズンではなかったが、こうなってしまった原因は自分にある」

 ――右肩を手術してよかったと思うか

「現時点では、まだ完全に復帰できていない。スローイングに関しても、自分が目指している球速には達していないので、そこが戻ってこないとどうしようもない。完全に痛みをなくして(という状態で)やりたいし、そこは向き合ってやっていきたい」

 ――2年目は打球に角度が付くようになったが、今年はゴロが増えた

「そうですね。(リハビリ中の)フロリダで、マシンを対角に打つ練習に取り組んでいて、そこで打球速度ばっかり追い求めてしまったのが、打撃のメカニクスがズレ始めた原因のひとつかなと思っていて、やっぱり、コースに来た球をしっかり、強く弾き返すという基本が大事かなと。それは自分が進化するためと思ってやったが、結果的に、そこから狂ってしまった感じはある。戻る場所(フォームなど)があると思ってやっていたが、なかなかそこ(戻ること)が今年に関してはうまくいかなくて、修正できなかったことがひとつあると思う」

 ――解決策は

「やっぱりシンプルに、タイミングを早く取るということ。でも、意外とシンプルなんだけど、みんな悩んでいたりする。タイミングが合わないと、どれだけ速いスイングが出来ても、いかにタイミングよく、ボールを強く叩けるか」

 ――今年は構え、前足の上げ方を少し変えるなど試行錯誤していた

「形ばっかり気にしていて、タイミングというシンプルなところをあまり見ていなかったと思う。ボールまでのアプローチばかり気にしていた。アプローチの前に、タイミングが取れないとそのアプローチも出来ないので」

 ――内野ゴロが多かった

「なんでゴロになるのか、それもバットの角度ばかり気にしていた。それよりもタイミングを早く、前のポイントで打てれば自然と角度が上がるのに、意識しすぎて、バットをこう出そうとか、手先でやってしまっていた。日本時代はそこはあまり気にせずに、身体全体を使っていたスイングなのに、それが小手先のスイングになってしまっていたのが原因だと思う」

 ――メジャーで活躍を続けるために必要なこと

「コツコツやるしか、成功はない。この世界で長くやっている選手は、変わらずに自分のやるべきことをやっている。才能はあるけど2、3年で(終わるような)って人はやっぱり続かないってのが僕の中の統計である。結果で左右されるが、自分のやるべきこと、試合前のルーティンとか自分でコントロールできることはしっかりやっていきたい。たまには息抜きも大事でしょうけどね」