全日本プロレスは12日、巡業バスとの接触事故で亡くなった長尾一大心さん(享年21)に関する記者会見を行った。
長尾さんは5月31日に神奈川・横浜市内の道場付近で出発前の巡業バスと接触。腹部圧迫による外傷性ショックのため、集中治療室で治療を続けてきたが、7日に帰らぬ人となった。追悼式が行われる15日後楽園大会を前に、福田剛紀代表取締役、十枝利樹取締役が会見で事件の詳細を明かした。
会見の中では今回の事故を巡る団体の発表方法に対し報道陣から質問が飛んだ。全日本は事故当日に長尾さんが「怪我のため」6月1日仙台大会を欠場すると発表。7日には「バスと接触し、直ちに病院に搬送され、現在病院で治療を行っております」と状況説明が追加された。さらに2週間後の21日になって「巡業バスとの事故により腹部が圧迫されたことによる外傷性ショックにより、現在救急集中治療室で予断を許さない状況の中治療を続けております」と、ショッキングな事実が明らかになった。
福田社長は最初の発表に関して「どこまで入院が長引くかと全くわからず、意外と早く回復できるかもしれないと、さほど深刻にとらえていなかった」と理由を説明。結果的に事故発生から3か月以上が経過し、長尾さんが死去したことを受けてこの日の会見となったが「特に(情報)小出しにしたつもりはないんですが、本当に直前まで治ると信じていましたので。さほど記者会見を定期的に開く必要も感じておりませんでした」と振り返った。
とはいえ段階的に追加される情報はファンを混乱させた。また事故が業務中に起きたものなのかそうでないものかによっても印象が大きく変わる。福田社長は「あまり深く考えておりませんでした。思い出せないですね。理由と言うのがなかなか…なぜその発表になったのかと言われても。巡業バスというのを付け加えた方がやはりいいだろうと思い立った時に発表した感じですね」と、語るにとどまった。
また十枝取締役は遺族からの法的措置の可能性にも言及。「まだご葬儀の前段階でそういうことにはなりませんが、今後そういうことも考えられると思います。やっぱり親御さんですから、自分の息子を全日本に預けて、結果ご逝去をされたわけです。その心情はあると思います。それは皆さん、もしお子さんがいれば、同じような気持ちに絶対になるはずです」と、沈痛な表情を浮かべていた。












