ソフトバンクは27日の楽天戦(秋田)に3―1で競り勝ち、連敗を「4」で止めた。2位・日本ハムが敗れたため、ゲーム差は「1」に広がった。

 一戦必勝の采配が実った。2回に一死満塁から野村の併殺崩れの間に1点を先制すると、4回には相手の失策にスクイズを絡めて2点を追加。投げては先発の大津が5回無失点の好投で、6回以降は4投手の継投で逃げ切った。7回二死満塁のピンチではセットアッパーの松本裕を回またぎで投入。小久保監督は「こういう展開で連敗中だった。今日は悔いのないようにいこうと」と勝負をかけた采配がハマり、見事に勝ち切った。

 そんな試合を前日からアシストし、勝利に貢献したのがこの日は登板機会がなかった右腕だった。26日に今季初めて一軍に登録された上茶谷大河投手(28)だ。現役ドラフトで今季からホークスに加入した上茶谷は、登録された同日に移籍後初登板。安打を許したものの1回を無失点に抑えた。投球に加えて右腕がもう一つの力を発揮したのはここから。ベンチに帰ると持ち前のキャラクター性で若手や中堅からイジりを受けた。大差で負けている状況だったが、ベンチには活気が戻り、ムードは一変した。

 選手と近い距離で、プレー時の思考などを指導する伴メンタルコーチは「上茶谷がベンチの雰囲気を作ってくれた」と明かし、攻撃陣は8、9回にそれぞれ得点。「あの終盤があって、(翌日の試合)序盤に得点が入る確率はたいぶ上がった。いい形で試合に入れる」と見立てた通り、この日の先制点に一役買った。

 ロングリリーフの役割に加えて、小久保監督が「ムードメーカーの役割も」と期待するように、コミュニケーション能力はチームでも随一だ。シーズン序盤は右ヒジの故障でリハビリ組にいたが、若手選手は「リハビリ組の空気は上茶谷さんが作っている」と証言。〝雰囲気醸成力〟は絶大で「みんなが声をかけやすい。大きい存在」(伴コーチ)と称賛されるキャラクター性は貴重な戦力となっている。

 この日の勝利で嫌な流れはストップ。上茶谷の雰囲気づくりに今後も注目だ。