新日本プロレスの永田裕志(57)が、来年1月4日東京ドーム大会で現役を引退する棚橋弘至(48)との最後のシングルマッチに秘める思いを明かした。自身がプロデュースする9月7日千葉・東金大会のサブタイトルは「青義奉謝」。その意味と、2000年代から団体エースの座を争い、数々の激闘を繰り広げた棚橋とのラストマッチ実現の経緯とは――。

 永田と棚橋のシングルマッチは2017年7月のG1クライマックス公式戦以来、実に約8年ぶりとなる。過去の戦績は永田の7勝10敗。棚橋のラストイヤーに実現する一戦を前に「17年のG1で正直やり尽くした感があって、社長が『全選手と(シングルを)やりたい』って言ってたのはピンとこなかったんだよ。でも東金大会に向けてプロモーションやってると、ほぼ『棚橋さんとの試合が見たい』って声で。ファンの人の強い思いを感じれば感じるほど、それに応えなきゃなと思った」と経緯を明かした。

 大会のサブタイトル「青義奉謝」は、ファン、そして棚橋への思いが込められている。昨年の契約更改で〝最後通告〟を受け、本来であれば今年の1月限りで所属選手契約が終了するはずだった。

 結果的には急転直下の契約延長となったが、永田を新日本に残すため一時的にIWGP実行委員(現在は退任)のポストを用意してくれたのが棚橋だった。「感謝はありますよね。結局それは機能しなかったけど。社長がそうやって新日本に籍を置いてくれようとしたことへの感謝の気持ちを持って、棚橋を叩きのめしにいきますよ」と力強く宣言した。

 下の世代にあたる棚橋の引退を「潔いと言えば潔いんだけど…G1なんか見てると、新世代のイケイケのヤツらにも勝ってるし、もったいないよね」と惜しむ。しかしリングを去る棚橋が相手だからこそ、永田はこの試合で自身が現役にこだわる理由を証明するつもりだ。「厳しい攻めもそうだし、永田裕志を見せつけますよ。なぜ俺が辞めないのか。行けるところまで行こうという思いがあるわけだから。本来ならご隠居でもいいんだろうけど、自分の底力を見せつけたい」と腕をぶした。

 棚橋がエースとしての階段を駆け上がっていた00年代に、壁として立ちはだかっていたのが「ミスターIWGP」と呼ばれた永田だった。「なぜファンがこれを望むのか。やっぱり一時代を支えた者同士の、シ烈な世代闘争的な意味合いもあるのでね。そういう熱い戦いを後世に残したいという思いはあるね」。一つの時代の終わりに組まれた最後の戦いで、ストロングスタイルの神髄を見せつける。