女子プロレス「マリーゴールド」29日の新宿大会でスーパーフライ級王者・岩谷麻優(32)が、27日に62歳で亡くなった父にささげる白星を挙げた。

 岩谷はベストボディ・ジャパンプロレスから参戦中の山中絵里奈を下し、2度目の防衛に成功。試合後にリング上で「私事ですが、おととい大好きなお父さんが亡くなりました。神聖なリングだけど、これだけは言わせてください。パパありがとう。大好きでした。これからも娘はこのリングとともに成長していきます」と語った。

山中絵里奈(下)を踏みつける岩谷麻優
山中絵里奈(下)を踏みつける岩谷麻優

 その後、取材にも応じ「自分が小学生の時にパパが倒れちゃって、そこから20年間ぐらい半身不随で闘病生活。後遺症で記憶もなくなっちゃって、自分が娘だとわかっていないし、プロレスラーであることもわからない状態だった」と明かした。

 闘病中に父と会えたのは2回だけだったが、2か月前に面会できたという。「パパが延命治療をストップするとなった時に『パパが死んじゃうかも』と思って会いに行った。最後に会いに行けて良かった」といい、その時の父について「記憶はないけど、(自分が)娘とはわかっているのかなって。すごい涙を流していて、めっちゃ喜んで笑ってくれていたから」と説明した。

ベルトを掲げる岩谷麻優
ベルトを掲げる岩谷麻優

 この日は山中に苦戦しながらも白星を挙げた。「やっぱり娘の姿を探して、見に来てくれていたと思う。カッコいい姿をパパに初めて見てもらおうと思って、リングに上がったけどボロボロにやられた。パパはこれからも心配しながら、天国に行くんじゃないかな」と気丈に振る舞った。

 天国から見守る父のためにも、女子プロ界のアイコンがマットで躍動し続ける。