痛いのは痛いが…。日本ハムは4日の阪神戦(エスコン)を5―4で逃げ切り、セパ首位対決を1勝1敗の五分に戻した。

 ただ、試合前には激震も走った。3日の同戦に先発し、3回途中で緊急降板していた台湾人右腕・古林睿煬投手(グーリン・ルェヤン=24)が「左内腹斜筋損傷」と診断され、試合復帰まで約8週間と明らかになったのだ。

 来日初登板となった4月23日の楽天戦(エスコン)こそ黒星スタートとなったが、5月1日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)では7回5安打2失点で来日初白星。同月11日の楽天戦(エスコン)ではプロ初完封勝利を飾るなど、先発ローテーションに欠かせない存在に成長していた。

 そんな右腕が急きょ前半戦絶望となっただけに、投手陣を預かる加藤投手コーチも直後は「これから(ローテを含め)いろいろと考えなきゃいけない」と動揺を隠せなかった。

 5試合の登板で2勝1敗、防御率2・70。勝ち星を計算できる古林の長期離脱は首脳陣だけでなく、台湾から大挙して訪れるファンも考慮すれば営業面でも痛手だろう。

 だが、有事がプラスに働く可能性もある。というのも、新庄剛志監督(53)が「(代替選手は米の)『ゆめぴりか』の数ぐらいいますから」と話していたように先発陣が山ほど列をなしているからだ。

 ここまで古林のほか、伊藤や加藤貴、山崎、金村、北山、細野、達の8投手を登板間隔に余裕を設けて起用してきた。今後は間隔を詰めることも可能だが、二軍にも助っ人のバーヘイゲンを筆頭に福島、根本ら実績がある有望株がそろう。古林が抜けた分、こうした投手に一軍での登板機会を与えられれば、後半戦に向けた戦力強化にもつながる。

 くしくも日本国内の米不足や価格高騰も倉庫に眠っていた備蓄米の放出によって改善傾向にある。日本ハムの充実した〝ゆめぴりか〟もこれを機に市場開放…いや、登板機会増となれば今秋には昨季以上の豊作に恵まれるかもしれない。