昨夏の〝安売り補強〟が、王者の足元をじわりとむしばんでいる。ドジャースは12日(日本時間13日)に本拠地ドジャースタジアムでジャイアンツに2―6で敗れ、4連敗を喫した。24勝18敗でナ・リーグ西地区首位パドレスとは0・5ゲーム差。連覇王者の看板とは裏腹に、序盤から歯車のかみ合わない戦いが続いている。
その現状に昨夏のトレード期限の〝失策〟を重ねたのが、ドジャース専門米メディア「ドジャース・ウェイ」だ。昨年7月31日(同8月1日)、ドジャースはツインズからブロック・スチュワート投手(34)を獲得し、ジェームズ・アウトマン外野手(29)を放出した。当時はスティーブン・クワン外野手(28=ガーディアンズ)やサンディ・アルカンタラ投手(30=マーリンズ)ら大物獲得の可能性も取り沙汰されていたが、実際に動いた先は地味な救援右腕だった。
もちろん、狙い自体は理解できた。スチュワートは昨季、ツインズで39試合に登板して防御率2・38。ブルペンに不安を抱えていたドジャースにとって、終盤戦の火消し役として期待する余地はあった。だが、結果はあまりに皮肉だった。移籍後は4試合に投げただけで右肩を痛め、シーズンを終了。右肩手術を経て今季ようやく復帰したものの2試合2回無失点、3奪三振と兆しを見せた直後、今度は左足の骨棘(こつきょく)で15日間の負傷者リスト(IL)入りとなった。
アウトマンも移籍先で低迷しており、放出自体が大損だったわけではない。しかしながら問題はそこではない。強大なファームシステムを持ちながら、より大きな穴を埋める一手に踏み込めず、故障リスクを抱えた救援投手でお茶を濁した判断である。
資金力と選手層でリーグを圧倒する球団だからこそ、その甘さはより際立つ。昨季は最終的に世界一となって覆い隠されたとはいえ、12日現在で4連敗を喫したチームにのしかかるのは昨年の期限日に攻め切れなかったツケだ。ドジャースの苦戦は、突然始まった異変ではない。昨夏に見逃された小さなほころびが、今はっきりと傷口になっている。












