女子プロレス「スターダム」で注目を集める敗者引退マッチ(27日、横浜アリーナ)はワールド王座挑戦者の中野たむが、王者・上谷沙弥(28)に敗れ、引退が決定した。

 3月の後楽園大会で敗者退団マッチで上谷に敗れ、スターダムを退団しフリーに。上谷から〝ラストチャンス〟として同王座と引退をかけ対戦した。

 白いベールをかぶり入場してきた中野は、上谷と対峙すると刺殺戦を繰り広げた。だが5分過ぎ、場外に奈落式フランケンシュタイナーで投げ飛ばされた中野はチェーンを首に巻きつけられ、コーナーで絞首刑に処された。

上谷沙弥(上)にチェーンで吊るされる中野たむ
上谷沙弥(上)にチェーンで吊るされる中野たむ

 それでも中野はゾンビ力を発揮。スタークラッシャーを浴びせられたが、雪崩式バックドロップを敢行し流れを引き寄せる。20分過ぎ、張り手合戦を制した中野がバックドロップを炸裂。怒涛の大技ラッシュで畳みかけ、掟破りのスタークラッシャーまでも繰り出した。

 だが、王者に自身の必殺技であるのバイオレットスクリュードライバーをくらい意識をもうろうとさせた。それでも「たむさよならー!」とカミゴエ式ビッグブーツをくらうと、ギリギリで肩を上げて意地を見せたが、最後は自身の必殺技であるトワイライトドリームを決められ、3カウントを聞いた。倒れ込んだ中野の右手は、上谷の両手を手を握っていた。

 中野は2016年7月にアクトレスガールズ新木場大会でプロレスデビュー。翌年6月に退団すると、スターダムに参戦を直訴し、同年11月に入団。21年3月ジュリアとのワンダー王座&髪切りマッチを制し同王座を初戴冠すると、メキメキと頭角を現し、団体の人気選手として活躍した。2023年4月には団体最高峰ワールド王座を手にし、翌月ワンダーとの2冠王者に君臨。同年のプロレス大賞で、女子プロレス大賞を受賞した実力者だ。

約9年間のレスラー人生を駆け抜けた中野たむ
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 試合後、大号泣する上谷から「中野たむの全てを奪ったぞ。でも、なんか苦しいな。全部こうなったのはお前のせいだからな」と罵られつつ「でも今日お前の全てを奪ってわかった。私はお前のことが大好きだ。私にとってアンタは光輝く一番星だよ」と最大級の愛のメッセージを送られた。

 上谷の言葉に中野は「汚い顔…上谷さ、不器用すぎでしょ。でも、愛を忘れたわけじゃなかったんだね。こんな不器用で泣き虫でメイクもおかしい後輩のせいで大変な思いしたけど、たむはあなたがいたから、ここまで生きられた。全部をかけて戦えた。ごめんね。ありがとう」と感謝を口にし「上谷、あなたはこれから中野たむの呪いを一生背負って生きるんだよ。ここにいるみんなもそう。全員たむのこと一生忘れちゃダメだからね」と呼びかけた。

 最後は上谷に肩を借りながら退場し、2人で会場を見渡して最後の景色を堪能した。

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