女子プロレス「スターダム」27日の横浜アリーナ大会で、ワールド王者の上谷沙弥(28)が中野たむの挑戦を退け、V2に成功。完全決着敗者引退特別ルールの大一番を制した。

 1979年2月の全日本女子プロレス日本武道館大会で行われたジャッキー佐藤 vs マキ上田を彷彿とさせる「敗者引退」という過酷な条件で行われた最高峰王座戦。互いのレスラー人生をかけた一戦は、一歩も譲らない意地の張り合いとなった。スタークラッシャーからフェニックススプラッシュ解禁を狙った上谷だったが、一瞬の迷いで飛ぶことができず、雪崩式タイガースープレックスで反撃を許してしまう。

 壮絶な張り手合戦からバイオレットシューティングを3連発、バイオレットスクリュードライバー、トワイライトドリームと怒とうの猛攻を浴びたが、3カウントは許さない。掟破りのスタークラッシャーを決められると、自身も掟破りのバイオレットスクリュードライバーでやり返す。

 さらに旋回式スタークラッシャーを完璧に決めた上谷は、あえて3カウントを取らずに中野の頭をつかんで引き起こす。カミゴェ式ビッグブーツをカウント2で返す粘りを見せた〝宇宙一かわいいアイドルレスラー〟のレスラー生命を、あえて中野自身の技トワイライトドリームで終わらせた。

上谷沙弥(右)の肩を借り、花道を引き揚げる中野たむ
上谷沙弥(右)の肩を借り、花道を引き揚げる中野たむ

 試合後のリング上で上谷は「中野たむのすべてを奪ったぞ! でも…なんか苦しいな。全部こうなったのお前のせいだからな。お前のせいで私はプロレスラーになった。お前のせいでケガもした。お前のせいで強くなった。お前のせいでお前を引退させることになった。全部、全部、全部お前のせいだからな!」と中野に呼びかけ。

「でも今日、お前のすべてを奪って分かった。私はお前のことが大好きだ。プロレスを自分が始めた時、真っ暗で生きる希望がなかった私に希望の光をくれたのはたむだった。私が真っ黒に染まった時も、ずっと信じてくれてたのは中野たむ、あんた一人だけだった。私にとってあんたは光り輝く一番星だよ」と涙ながらに感謝の言葉を伝えた。

 最後に中野から「プロレスラーになってよかった?」と問いかけられると「もちろん。あんたに出会えて幸せだよバーカ!」と憎まれ口。中野の提案で、2人で肩を組みながら花道を退場した。壮絶な試合を戦った者同士にしか分からない絆が横浜アリーナで生まれ、涙のフィナーレとなった。

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