巨人・田中将大投手(36)が3日の中日戦(バンテリン)で5回1失点の粘投を見せ、移籍後の初登板初先発で586日ぶりの白星を挙げた。入団から3か月がたち、今ではすっかり新天地に溶け込んでいるが、実は巨人と無縁の意外な人物が橋渡し役の一助となっていた。
5回一死満塁のピンチを三ゴロ併殺で切り抜けると、田中将は何度も雄たけびを上げた。毎回のように走者を背負いながらも、幼なじみで同学年・坂本の先制犠飛をはじめ打線の援護と救援陣の踏ん張りで、日米通算198勝目を手にした。
楽天に在籍した昨季は未勝利で、ついに時計の針を進めた右腕は「ひと言でなかなか言い表すことはできないんですけれども、とにかく大きな1勝ですね。今日は本当にみんなに勝たせてもらった1勝でしたけれど、とにかくそういう結果がまず出てよかったです」と胸をなで下ろした。
名門のヤンキースでもエースに君臨した生きるレジェンドだけに、巨人に入団した当初は若手たちから「畏敬の念」を持たれ、一定の距離感もあった。それが後輩たちからもイジられるほどの関係性を築けた背景には、巨人とは関係ない〝北のエース〟の存在があった。昨オフの現役ドラフトで日本ハムから加入した田中瑛斗投手(25)はこう明かした。
「将大さんは今までテレビの向こう側で見てきた方でしたし、最初は緊張して何をしゃべっていいか分からなくて…。そんな時に日本ハム時代からお世話になっている伊藤大海さんから『将大さんは瑛斗と同じ釣り好きだから、その話題で話してみたら?』と共通の話題のネタを教えてもらったんです。そのおかげで話も盛り上がりましたし、今では当初の壁みたいなものは全くなくなって、何でもしゃべれるようになりました」
伊藤といえば、田中将の母校・駒大苫小牧高の9学年後輩。親交もあったことで貴重な〝マー君情報〟を得て、お近づきになれたという。もちろん田中瑛に限らず、田中将は他の選手や首脳陣とも親睦を深め、生え抜きさながらにチームの輪に加わっている。
個人としては節目の日米通算200勝まで2勝。チームとしてリーグ連覇と日本一奪回を目指す中、右腕は「結果を残してそういういろいろな人たちに返していけたら」と新たな仲間たちへの感謝を奮投で示す覚悟だ。











