阪神は30日の広島戦(マツダ)に0―2で零封負け。打線がわずか2安打と沈黙し、新井鯉との開幕カードは2勝1敗で終わった。

 先発・門別は5回途中を8安打3四球2失点と精彩を欠き、無念のKOで敗戦投手に。とはいえ、後続の石黒→伊原→及川の救援3投手が残りのイニングを無失点で封じ、最後まで僅差の試合展開を維持した。質量ともに豊富な虎ブルペン陣は、今季もチームの大きなストロングポイントとして機能してくれそうだ。

 新指揮官である藤川球児監督(44)の「中継ぎ陣ホワイト運用策」も垣間見える開幕3連戦となった。カード初戦と第2戦で連投し、2戦連続でセーブを挙げていた守護神・岩崎優投手(33)はこの日、ベンチ入りメンバーから外れた。

 金村投手コーチは試合後「今年は3連投は絶対にさせない方針だからね。セーブシチュエーションが発生したら、その時はゲラを使うつもりだった」と説明。「まだ先は長いからね。その決め事は徹底してやっていきたい」と余裕すら漂わせた。

 藤川監督は昨秋の指揮官就任以降、投手陣のコンディション維持の重要性を繰り返し強調。秋と春のキャンプでは「投手の肩、ヒジは消耗品。ほかにもトレーニングの方法はある」と、ブルペンで過剰な球数を投じることを固く禁止する方針を徹底してきた。投手出身監督の哲学は、ペナントレースの戦いにも強く反映された格好だ。

 これだけ余裕を持ったブルペン運営ができるのも岩崎、ゲラ、桐敷、石井ら「勝ちパターンが2セット組めるほど」(他球団スコアラー)と舌を巻く強力なピッチングスタッフを手元にそろえているからこそ。頼もしい手駒たちを臨機応変に起用しながら、歓喜の秋まで駆け抜けたいところだ。