孝行息子の出現だ。広島は30日の阪神戦(マツダ)に2―0で快勝。チームに今季初白星をもたらした最大の功労者は、先発した森翔平投手(27)だ。

 オープン戦4試合、18回で防御率1・00の安定感で初の開幕一軍ローテーションを勝ち取った4年目左腕は、公式戦でも躍動。「(直球で)ファウルが取れているし、差されている感じがあった。いい感覚で投げられました」と最速147キロの直球を軸にフォーク、カットボール、チェンジアップを織り交ぜ、7回まで虎打線を1安打と三塁を踏ませず。非の打ちどころのない投球で、先発の役割を果たしてみせた。

試合後、お立ち台に上がった広島・森翔平(左)、ハーン(中)、栗林良吏
試合後、お立ち台に上がった広島・森翔平(左)、ハーン(中)、栗林良吏

 攻撃陣が中盤に単打と四球など絡め、菊池の犠飛(4回)や田村の適時打(5回)で奪いとった2点を、ストライク先行のテンポ良い投球で守り切った。疲れの見えた終盤8回こそ死球と安打で無死一、塁のピンチを招き、2番手・ハーンの救援を仰いだが、8回途中92球、2安打無失点の好投に新井貴浩監督(48)も「やるじゃないか」と降板の左腕のもとに歩みより、賛辞を惜しまなかった。

 昨季までのプロ通算3年で6勝(5敗)。オフはカブス・今永と自主トレを行い、理想とするフォームへのきっかけをつかんだ。

 終盤を中継ぎ陣の継投で守り切り、連敗発進のチーム救世主とも言える快投で、今季初勝利をゲット。本拠地・マツダスタジアムでの今季初のお立ち台では、3万1965人の満員の鯉投か最も大きな拍手をあび「いい流れをもってこられたと思う。何とかここで勝てたのはチームとしても、僕自身としても大きい」と胸を張った。今季初登板での快投は、この日の今季初勝利にとどまらず、4年目の覚醒の予感を大いに漂わせている。