【赤ペン!赤坂英一】今年はそろそろ大谷翔平(30)に継ぐ二刀流が現れるかもしれない。楽天キャンプでは、外野手・辰己涼介(28)が投手デビューを目指し、ブルペンで最速152キロの直球を披露。日本ハムでも、新庄剛志監督(53)が投手・山崎福也(32)のDH起用プランを明かしている。それやこれやで二刀流が本格的ブームになりそうな気配なのだ。そうした中、DeNAで球団初のプロジェクトとして二刀流選手の育成に着手。2023年、ドラフト3位入団の高卒2年目・武田陸玖(19)を「ハマの二刀流」で売り出そうと、本拠地のオープン戦で一軍デビューさせた。

 11日は野手として代打出場し、遊ゴロ。12日には8回に4番手で登板し、1回21球、2ランを打たれて2失点だった。

「投げた時は(外角低めの)いいところにいったと思ったんですが、映像で見るとちょっと甘い。一軍ではそれをヒットやホームランにされるんだと、勉強になりました」

 謙虚に振り返った武田陸は、収穫も強調した。

「やっぱり打たれないと分からないことがある。一軍の打者に投げられたり、いい投手の球を打席で見られたり、いい経験ができました。どっちかがよくてどっちかが中途半端にならないように、両方トップレベルを目指して頑張っていきたい」

 この武田陸を、付きっきりで指導しているのが石井琢朗野手コーチ(54)である。投手として高卒でプロ入りし、1勝を挙げてから内野手転向。通算2432安打を記録した実績の持ち主だ。
「リクは非常にいいポテンシャルを持ってます。投手をやってるだけに、打席でも再現性が高く、修正能力も優れている。打者目線、投手目線の両方を活用すれば新しい選手像ができるでしょう。DHだけの大谷くんと違って、リクは外野も守る。成功したら、本当の二刀流になると思いますよ」

 しかし、初の試みだけに、投手と野手の練習をどのように分けて、どれくらいの量をすればいいのか、調整方法はいまだに試行錯誤の最中だ。
「次の日に投げる予定があるのに、1000スイングしていたことがありました。ファームの野手にとっては普通なんですが、次の日の登板では体が張っていたようです」

 武田陸本人に確かめてみると、こう答えた。

「あの時は1500スイングしたんで、次の日は普通に投げられなかったです。そのへんは自分で考えて調整していかないといけないと思います」

 暗中模索の努力が実を結ぶことを祈りたい。