超多忙でも野球熱が冷めることはない。ソフトバンクの孫正義オーナー(66)が4年ぶりのリーグV奪回を目指す新生ホークスを激励した。チームは柳田、山川ら主力選手と小久保監督が7日に東京都内のソフトバンク本社を訪問。3連覇中の王者・オリックスの打倒へ思いを共有した。

 今春の対外試合いまだ無敗のまま参じたチームに、鷹の総帥は「オープン戦とはいえ相手も真剣にやっている中で8戦0敗。ワクワクしますよね」と期待感をのぞかせつつ「やっぱり勝負事は勝たなきゃいけない。優勝ですよね。この2文字がホークスファンの思い」と覇権奪回を厳命した。

 世界的企業のトップとして海外を飛び回っているため、激励会当日まで孫オーナーが登場するかは不確定。「僕も燃えてますよ、最近。アームも上場しましたし、いろんな新しい種を仕込みました」と社業の近況を報告するなど目まぐるしい日々を送る。

 それでも野球への情熱と関心は増すばかりだ。球団はMLBで普及が進む打撃練習用マシン「トラジェクトアーク」の導入に向けて動いている。「孫オーナーも大谷選手が活用している最先端マシンをご存じで導入を歓迎している」(ソフトバンクグループ関係者)。トラジェクトアークは、これまで再現できなかった「ジャイロ成分」の取り込みに成功し、ボールの軌道を完全コピーできるマシンだ。昨季、メジャーで日本人初の本塁打王を獲得した大谷翔平(ドジャース)の偉業を後押しした秘密兵器として、業界内で大きな注目を集めている。ルール改変など日米球界の動きや新たな取り組みにもアンテナを張る孫オーナー。今回の最新機器導入は、総帥の野球への強い関心を裏づけるものと言っても過言ではない。

 小久保監督について、孫オーナーは「スポーツもこれからは科学とそれをバックアップするAIとメカトロニクスのインテリジェンスの2つがスポーツの近代化を促してくれる。それを積極的に使おうという姿勢が僕はうれしい」。新指揮官の柔軟性に感銘を受けている。

 球界では、率いるオーナーの野球熱は強さに比例するとも言われる。今季こそ常勝再建の一歩を踏み出せるのか――。