ソフトバンクは31日に春季キャンプ地の宮崎入りした。4年ぶりのV奪回を期す小久保体制1年目。指揮官が選手たちに15分間の訓示で語りかけたのは「ホークスビジョン」だった。
孫正義オーナーが掲げる「目指せ世界一」を具体的に示す形で、3つのキーワードを挙げた。まずは「Where」。孫オーナーには真の世界一決定戦を実現させる野望がある。「どこに向かうのか。実際にはまだないけど、5年後、10年後にひょっとしたら大谷翔平率いるドジャースと日本のチャンピオンチームが戦う場が来るかもしれない。そこにふさわしいチームになっておくのが大事」。目指すべきゴールをイメージさせた。
次に「Why。なぜ、それが必要か。オーナーの言葉を伝えるべきだと思った」としてこう続けた。「野球、スポーツは永遠だと。野球というのは変わるもの。もっと価値が上がっていくものになるからと。世界一を目指すチームになっておく。人は感動なしには生きていけない。感動、興奮、熱狂、喜び、悲しみ、悔しさ。そういう心が動くもの、震えるものが残っていく。だから永遠だと」。孫オーナーが確信する「AIに勝るスポーツ」の意義を伝えた。
最後に「どうやってそれを目指しますかと。王イズムの継承と最先端技術を取り入れた指導であり、環境を整えること。それがHowです」と説いた。
「ルールは後の話」とチームの決めごとなどを後回しにしてまで伝えた小久保流ビジョン。その背景には孫オーナーの言葉をストレートに〝代弁〟する思いがあったようだ。
実は1月中旬に小久保裕紀監督は東京都内で総帥と対面。ビジネスの世界で超一流を極めた男の言葉に感銘を受けるとともに、野球への純粋な情熱を感じ取った。口は出さないが、カネは出す――。「われわれはどっから給料をもらっているのか。孫さんから給料をもらっている」。指揮官自ら目指すべき場所を明確に示すことで、チーム全体に一体感をつくる狙いがあったとみられる。
いつになく熱かった小久保節。いよいよ逆襲の2024年シーズンに突入する。












