【取材の裏側 現場ノート】全日本プロレスマットで人気急上昇中なのが、双子の兄弟・ジュン&レイ(37)の斉藤ブラザーズだ。レイは「右肩関節脱臼」のため戦列を離れたが、20日の後楽園大会ではジュンが弟に代わって3冠ヘビー級王者の中嶋勝彦に挑戦。会場が大「ジュンコール」に包まれる場面もあった。ベルトこそ取れなかったが、それだけファンから支持されている証拠だろう。

 2人の決め言葉といえば、すっかりおなじみとなった「DOOM」だ。「今から楽しみにしておけ。DOOM!」「今日は鬼をDOOMしてやったぜ」などと必ず2人の口から出てくる。英和辞典を開いてみると、名詞では「運命」「破滅」などの意味が並び、動詞では「人に相応の刑罰(不幸)を宣告する」とある。何となくのニュアンスはわかるだろう。

 では、なぜこれが決め言葉になったのか? 米国人の父と日本人の母を持つ2人は宮城・角田市出身。高校、大学の7年を米国で過ごしたが「生活で使うような言葉じゃないから、向こうでは一度もDOOMって聞いたことがない」(レイ)。

 ただし、ゲーム好きな兄弟は、ファーストパーソン・シューティングゲームのパイオニアと言われる「DOOM」の大ファン。また、目標とするロード・ウォリアーズ(ホーク&アニマル)がかつて、言葉の中で「doomed」と口にしたのが記憶にあったという。

 そんな2人が最初に使ったのが、2022年1月にスタートした団体公式サイトのコラムだ。ジュンの提案で題名を「DOOM FROM HELL」にした。SNSでもたまに「DOOM」と投稿していたところ、GLEATのCIMAと、木原文人リングアナ(当時)から「もっと言ったら?」と助言されたことがきっかけとなった。

 1月に地元の角田市で一日警察署長を務めた際には「よろしくお願いします。DOOM」なる文字がお出迎え。もはや2人の代名詞に定着した。「デビューしたときから決めゼリフが欲しいと思っていたから、いいんじゃないか。一番しっくりきてるからな」(レイ)。マット界一のタッグチームへDOOM!

(プロレス担当・小坂健一郎)