王道マットの〝お家騒動〟は収束の気配がない。全日本プロレスの3冠ヘビー級選手権(20日、後楽園ホール)は王者の中嶋勝彦(35)が斉藤ブラザーズの兄・ジュン(37)を退け4度目の防衛に成功。全日勢はまたも流出中の王座奪還を果たせなかったが、舞台裏では新たな騒動が…。猪木元気工場(IGF)からの警告書への対応を巡り、団体内が大きく揺れている。
試合は中嶋がノーザンライトボムで勝利。この日の王者はガウンから「闘魂」の2文字を消し、自らを「バツバツ(××)スタイルの中嶋勝彦」と称したことでどよめきが起こった。その理由を「使っちゃいけないというから×をつけただけ」と説明したが、団体内では〝闘魂スタイル騒動〟が沈静化していない。
先日はこれまで「闘魂スタイル」を掲げてきた中嶋と、昨年11月に商標登録申請をしていた全日本に対し、故アントニオ猪木さんの肖像権等を管理するIGFが警告書を送付したことが明るみになった。
だが、全日本の福田剛紀社長は警告書に関する本紙の取材に対し「ノーコメント」と回答。関係者によると、いまだ選手、スタッフへも明確な説明がないという。
この状況に、前3冠王者の青柳優馬は「正直、こういうことがエンタメのように表面化すること自体がおかしい」とした上で、会社側の対応に不満を爆発。「筋を通すべきですよ。これでは政治家の裏金問題と一緒。正々堂々と言ってほしいです。何も言わないのなら(普段から)表に出てこないでほしい」と訴える。
特に故ジャイアント馬場さんがつくりあげた王道とは対極とも言える「闘魂スタイル」を、全日本が商標登録申請したことに対し疑心暗鬼になっている。「もう、一選手としてどうこうできるレベルの話ではないし、ファンの信頼を裏切ることだけはしてほしくない」
また、専務執行役員を務める諏訪魔も「会社が疑われることはよくないこと。全日本としての見解を出すべきだと思う」と主張する。ただし「社長は質問には答えるタイプだと思う」とし「黒幕が止めているんじゃない? そもそも黒幕が(中嶋に)闘魂スタイルをやらせていたのがいけねえんだよ」と鋭く指摘した。騒動の責任は福田社長のアドバイザーであり、中嶋の背後にいるとされる黒幕にあるとした。
唯一の光明は、次期挑戦者に安齊勇馬が名乗りを上げたことだ。優馬が「最低でも中嶋勝彦からベルトを取り返さないといけない」と言えば、諏訪魔は「強い覚悟を持っているから、この状況を変えるのはアイツしかいない」。24歳の若武者に団体の命運が託された。












