【柏原純一「烈眼」】25分ぐらいだっただろうか。日本ハムの名護キャンプで、新庄監督と2人きりで話をさせてもらった。三塁ベンチ横で打撃練習を眺めながらアレコレと質問させてもらい、とても有意義なキャンプ視察となった。

名護を訪れた柏原氏(左)と話し込む新庄監督
名護を訪れた柏原氏(左)と話し込む新庄監督

 チームの現状や新加入選手など話題は多岐にわたったが、まずひと安心したのが、3年目の今季は新庄監督も先発を固定した布陣でシーズンを戦い抜きたい意向を持っていること。本来なら昨季までに確立していなければならないことだが〝計画〟が狂った理由が、昨季から初めて本拠地にしたエスコンフィールドにあるとすれば、それは致し方ない部分でもある。

 日本ハムは昨季、71試合あった新本拠地で45失策。2022年は64試合で31失策だった旧本拠地・札幌ドームよりもホームゲームでの失策数が増え、慣れない本拠地の天然芝に内野陣が適応に苦慮した。この部分を何とかしない限り、上位浮上も難しい。新庄監督にもそんな思いがあるようだ。特に二遊間に関しては、必ず開幕までにレギュラーを誰でいくかを固めるはずだ。石井や2年目の奈良間など本命が複数いる二塁手よりも先に、まず指揮官が〝一本立ち〟を願うのが3年目の27歳・上川畑だ。

 守備力は他の面々よりも一歩抜きんでている一方、打撃は22年の打率2割9分1厘から昨季は2割1分2厘と大きく成績を落とした。新庄監督によると、その原因は守備にもあったという。22年の3失策から、昨季は10失策。他の球場と転がりが異なるエスコンのグラウンドに対応しきれず、結果的に攻守の切り替えができず、打撃にも影響が出るほど精神的なダメージを負っていたそうだ。

守備練習で土まみれの日本ハム・上川畑大悟
守備練習で土まみれの日本ハム・上川畑大悟

 今季はこれを繰り返すわけにはいかない。新庄監督も昨年から源田(西武)などOBや現役を問わず、他チームの守備の名手たちにも「どうすべきか?」と聞いて回るなど、自らもなりふり構わず新たな庭に向き合う選手たちをサポートしてきたという。

 昨季は逆転負けが33試合、1点差試合が17勝31敗。いい試合をしても勝てない〝勝負弱さ〟がとにかく目立った。野手陣、とりわけセンターラインを中心とした内野陣が、昨季よりも〝球際〟に強くなれるか否か――。就任3年目の新庄監督の戦いに大いに関わってくることになる。(野球評論家)