たむならできる! 「2023年度プロレス大賞」で女子プロレス大賞を受賞したスターダムの中野たむと、レスリングの五輪メダリスト・浜口京子(46)の初対談が実現した。表彰式のプレゼンターを務めた京子が中野の苦闘を思い出し涙を流せば、中野も大号泣。初対面から気持ちを通じ合わせた。白熱トークは止まらず、そのまま猛練習へ移行。中野は復帰戦(2月4日、エディオンアリーナ大阪第1競技場)へ気迫と新技を伝授された。気合だー!

京子(左)の話に聞き入るたむ
京子(左)の話に聞き入るたむ

 ――中野選手の印象は

 京子 試合やインタビューの動画を拝見し、誠実に競技と向き合っている方だなと思いました。先ほど賞状を読んでる時、中野選手がリングの上で戦う姿が思い浮かんで胸が熱くなりました。

 中野 恐縮です。去年は苦しい1年でした。4月に団体最高峰のベルト(ワールド王座)を巻かせてもらったんですけど、10月にケガをしてしまって。気持ちが落ちている中、SNSで「お前なんかプロレス辞めちまえ」という言葉をかけられ、本当に辞めたいと思ったんです。

 京子 いろいろなつらさがあったんだね。でも今、目の前にこのトロフィーがあって、女子プロレス界で一番っていう現実がある。つらさを乗り越えたから、今の中野選手は強くなっていると思いますよ。今日初めてお会いして、強さ、純粋さ、かわいらしさが伝わってくる。真のチャンピオンのオーラですよ。

 中野 ありがとうございます(何度目かの涙)。

 京子 私も鼻骨骨折をした時、練習もできないし、鼻に脱脂綿を入れないといけないから、何を食べても味がしなくて目の前が真っ暗になったんです。でも、私は「レスリングが上達するための試練だ」と思った。だからこれからのたむロード第2章! 絶対に輝く道ができてます! たむならできる!

 中野 そんなふうに思えるなんてすごいです。私のプロレス人生は試練が多すぎるなって思ってたんですけど、今の京子さんの話からすると、私、めちゃくちゃ強くなってるってことですね。確かに今回の試練があったからこそ、たくさんの人の愛に助けられてきたことに気がつけた。そのことが自分の中で強さになったと感じています。

 ――復帰戦に向けて、どんな練習を

 中野 一からやり直そうと思って、新人の子たちと一緒にスパーリング練習してます。そこで京子さんにお願いがあるんですけど、私に技を伝授していただけませんか?

 京子 もちろん! わー、中野選手の前腕のこの筋、かっこいいですね~。本物ですね。

 中野 うれしいです。毎晩、家で3分間ブリッジしてるからかな…。

 京子 さすが! よし! じゃあ着替えていきますか!

「気合だー!」Tシャツに着替えたたむ(左)と京子
「気合だー!」Tシャツに着替えたたむ(左)と京子

(2人とも揃いのTシャツ姿で登場)

 京子 たむちゃん、京子を押して! いいよ~、いいよ~、ここ差して!(2人とも汗びっしょり)。ここからこう持ち上げられるよ! よいしょ~! たむ! これがパパの得意技、アニマル浜口の飛行機投げだよ!

(中野を持ち上げぐるぐると回旋する)

 中野 わー目が回る! 気持ちが悪いです…。

京子(下)の飛行機投げに悶絶するたむ
京子(下)の飛行機投げに悶絶するたむ

(次は中野がやり方を教えてもらう)

新技習得で目が輝くたむ
新技習得で目が輝くたむ

 中野 よし! たむ飛行機だ~! ありがとうございます。絶対にこの技、使わせていただきます。京子さんにお会いできて、復帰への迷いがなくなりました。お礼といっては何ですが…、京子さんの今年の目標が「彼氏をつくること」とお聞きしたので、恋の三種の神器を伝授させてください。

 京子 うれしい! 私のタイプの人は、いっぱい連絡してくれる人がいいの。自分から連絡するのは勇気ないから…。

 中野 向こうから来るのを待つタイプですね。でも恋愛って試合と一緒で、間合いを取っていたら決まらない。駆け引きが大事なんです。そこで恋の三種の神器です。1つ目がベンジャミン効果。人は助けてあげた人のことを好きになる心理効果があるそうです。なので「ペットボトルのフタが開かないから開けて」ってお願いして開けてもらうんです。

 京子 なるほど!

 中野 2つ目がクロージング効果。2人だけの秘密をつくるんです。3つ目がつり橋効果。ドキドキする体験を2人でするんです。だから一緒にスパーリングをするのも効果的です。この三種の神器で恋の3カウント、取ってください!

 京子 ありがとう! 絶対やる。まずはペットボトルからやってみるね。

賞状を読み上げる間に、声を詰まらせる京子(左)と涙ぐむたむ
賞状を読み上げる間に、声を詰まらせる京子(左)と涙ぐむたむ

【ともに表彰で号泣】女子プロ大賞の表彰は、東京・台東区のアニマル浜口ジムで行われた。東京スポーツ新聞社の平鍋幸治代表取締役社長に代わり、京子から表彰状とトロフィーが贈られた。京子は江戸っ子らしく表彰状の「ひ」を「し」と読み「しょうしょうじょう!」と声を張り上げたが、すぐに感極まり言葉を詰まらせるハプニング。中野も号泣し「たむロード第2章、京子さんも信じてついてきてください」と呼びかけた。最後は2人で「せーのっ、気合だー!」と雄たけびを上げた。

最後は笑顔の中野たむ
最後は笑顔の中野たむ

 ☆なかの・たむ 3月22日生まれ。愛知・安城市出身。アイドル活動を経て2016年7月18日のアクトレスガールズ新木場大会(対安納サオリ)でデビュー。17年6月の退団後、同年11月にスターダム所属に。23年4月にワールド王座を初戴冠。同年5月には史上2人目のワールド&ワンダー2冠王者に輝いた。必殺技は猛虎原爆固め。157センチ、50キロ。