九州プロレスには、試合数だけでは測れない存在がいる。理事長を務める筑前りょう太がその一人だ。6月27日、福岡国際センターで行われる九州プロレス設立18周年記念大会「九州超元気祭」で、X(エックス)と組み、第18代九州プロレスタッグ王者のTAJIRI&永田裕志に挑戦する筑前について、TAJIRIは単なるレスラーとは違う見方をしている。
「筑前さんって年1回ぐらいしか試合しないじゃないですか」。一般的なレスラーの感覚で見れば、決して多い出場数ではない。それでも、この大会になると存在感は自然と浮かび上がる。「だから逆に、ここで出てくる意味があるんですよね」。継続参戦している選手とは別の形で、大会の中に位置づけられている。
筑前は理事長という立場でも団体を背負っている。リングに上がるだけではなく、九州プロレスという看板そのものに関わる存在だ。だからこそ、この大会で筑前が前面に出てくることには意味がある。「やっぱ筑前さんがそこにいるっていうのが、九州プロレスっぽさなんじゃないですかね」。TAJIRIが見ているのは、単純な勝敗ではなく、団体の色そのものだ。
毎年続いてきた福岡国際センター大会には、積み重ねによって生まれる景色がある。その中で筑前は、“この大会の顔”として記憶される側にいる。その存在感こそが、TAJIRIの言う“九州プロレスらしさ”にもつながっている。もちろん、象徴性だけで成立するわけではない。リングに立てば、試合として成立させなければならない。その中で筑前が持ち込む空気は独特だ。毎月のシリーズ戦線の延長ではなく、「九州超元気祭」という一年の節目だからこそ生まれる熱がある。
TAJIRIは、そこに九州プロレスの特徴を見ている。大都市型の団体とは違い、地域に根付きながら続けてきた団体だからこそ、理事長である筑前がリングに立つ意味も大きくなる。
6月27日、福岡国際センターのリングで、筑前りょう太は今年も大会の中心に立つ。その姿そのものが、九州プロレスの色を映している。












