長く第一線に残り続ける選手には、共通するものがある。6月27日、福岡国際センターで行われる九州プロレス設立18周年記念大会「九州超元気祭」で、TAJIRIとともに第18代九州プロレスタッグ王者としてリングに立つ永田裕志も、その一人だ。「多分僕より年上でキャリアも長くて、いまだに日本でまともに出続けてる人って数人しかいなくて、そのうちの一人じゃないですかね」。それだけ長く続けてるっていうのが、まずすごいことでもある。

 年齢を重ねても第一線に立ち続けるには、単に試合ができるだけでは足りない。「プロレスの安定感と、時間的な持久力。やっぱり人間性が悪い人っていなくなるんで、そういう要素が全部そろってる人なんじゃないかな」。TAJIRIが見ているのは、一つの能力ではなく総合力だ。そうした総合力こそが、永田が長く第一線に立ち続けている理由の一つでもある。

「何に対しても対応できる力が備わってる人じゃないですかね」。試合は相手も状況も毎回違う。その中で崩れずに対応し続けるには、経験だけではなく幅が必要になる。若い頃に広げてきた引き出しが、年齢を重ねた後の余力になる。

 肉体的な強さも欠かせない。「九州プロレスでは阿蘇山が一番でかいんですけど、永田さんの方がやっぱ背が高い。まず永田さんって、骨格がでかいんですよね」。さらにTAJIRIは「それをいまだに維持されてるってとこが、すごい」と続ける。体を維持し続けることも、長く戦う条件の一つになる。

「やっぱまずケガをしにくいんじゃないですかね、そういう人は。僕もそうですけど、全然ケガしないんでですね」。加えて、無理をしないことも重要になる。「永田さんと、最近はまだ数回しか一緒にやってないけど、やっぱ、むちゃしないですね」。ただ守りに入っているわけではない。「できる範囲の中でもちろんいっぱいいっぱいはやるけど、そのできる範囲がすごく広いと思う」。TAJIRIは「若い時にそのできる範囲を広げまくった人が長持ちするんじゃないかな」と語る。長く残り続ける理由は、そこに表れている。