来季は〝おもろいおっちゃん〟をさらに認めさせたる――。阪神・佐藤輝明内野手(24)が7日に兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、6500万円増の年俸1億5000万円でサインした。

 今季は主に「5番・三塁」で132試合に出場し打率2割6分3厘、24本塁打、92打点をマーク。プロ3年目にして待望の大台に到達し「球団からは『着実に成長している部分もあるが、まだまだ求めるぞ』と言われた。来季はタイトルを取れるような活躍をしたい」と表情を引き締めた上で、来季の目標ラインを「3割、30発、100打点」に設定した。

 規格外の将来性を秘めた大器ゆえに、岡田彰布監督(66)からは苦言の嵐を浴びてきた。指揮官就任直後の秋季キャンプは侍ジャパンに参戦していた関係で途中参加。体に疲労が残っていたこともあり精彩を欠いた姿しか見せられず、指揮官から「入団した時が一番良かった。本人の自覚で変えんとな。しっかり練習できなアカンよ」と手厳しく酷評されるところから両者の関係はスタートした。

 シーズンに入ってからもスタメン落ちや二軍降格まで命じられた。チャンスの場面でチームバッティングを遂行できなかった時は、試合後に容赦なくやり玉に挙げられたことも…。佐藤輝も「(岡田監督に)褒められたこと…。ほとんどなかった」と頭をかく。

 それでも背番号8は「調子が悪い時でもスタメンで使ってもらえたり、そういう時には『期待してくださっているのだな』と感じることができた」と岡田監督からの〝無言のエール〟を感じ取っていたと振り返る。

 夏場以降、奮起した佐藤輝は9、10月の月間MVPを受賞。辛口の老将もいつしか「もうちょっと確実性があればええけどな。まあでもなあ。曲がりなりにも精いっぱいやっとるからな」と成長の途上にある若虎の奮闘を認めるようになってきた。

 この日、改めて岡田監督への印象を問われた佐藤輝は「勝ちに徹する方。でもしゃべると面白い方ですし、普段は〝おもろいおっちゃん〟なんでしょうね」と笑顔。今年の流行語大賞にもなった指揮官の「アレ」に続き、「アレ」の「連覇」を略した「アレンパ」を考案して指揮官をうならせもした。厳しさと情を持ち合わせた名将の下で、来季は自身のさらなる成長と〝アレンパ〟に向け燃えている。

(金額は推定)