人は誰しも分かり合えるのか…。全日本プロレスの暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦(26日、神奈川・湘南藤沢市場特設リング)で、不仲なまま出場を続けていた諏訪魔(47)、鈴木秀樹(43)組が互いに歩み寄る様子を見せた。

 これまでお互いを「バカ」とののしりあっていた2人。コンビネーションの悪さからかここまで2勝3敗と振るわないこともあり、諏訪魔が「勝つことを第一に考えたい」と話すなど歩み寄る姿勢を見せていた。そんな中迎えたこの日は世界タッグ王者の〝無法双子〟こと斉藤ブラザーズ(ジュン&レイ)と対戦だ。勝てば星を五分に戻せる中盤戦の山場だが、ゴング前から入場のタイミングが合わなかったとの理由で鈴木が諏訪魔にケチをつけるなどして口論を繰り広げる。

 だが、試合が開始すると不満そうな表情ながらも諏訪魔のタッチに鈴木が応じるなどケンカまでには至らず。斉藤ブラザーズの無法攻撃に諏訪魔が狙われる場面もあったが、地元・湘南の声援を受けて立ち上がる。終盤にはダブルのドロップキックをジュンに打ち込むことに成功。さらに鈴木がレフェリーの注意を引きつける間に諏訪魔がセコンドの佐藤光留と田村男児もリングにあげて援護射撃させる〝コンビネーション〟まで見せる。そして最後は諏訪魔がジュンを岩石落としで叩きつけて3カウントを奪った。

 合体攻撃に連係と、まるでタッグのような動きを見せた諏訪魔&鈴木はさらに試合後に歩み寄り?を見せる。勝利者賞として地元の湘南野菜を受け取ると、それを手にした諏訪魔が「聞くところによるとこの湘南野菜はおいしくて、一緒に食べると仲良くなれるらしいんですよ」と説明。あいさつでリングに上がった藤沢市の鈴木恒夫市長が笑顔でうなずくとやおらキャベツにかぶりつき、「うまいぞ、オイ!」と叫ぶ。さらに光留、田村も口にした後、3人と会場のファンから勧められた鈴木も一口かじり「あ、ホントにウマい!」とひとりごちてから、なんと諏訪魔に抱きついた。

 これに諏訪魔は「仲良くなったぞ!」とはちきれんばかりの笑顔だ。鈴木はその後も「ウマい」とつぶやきながらキャベツを食べた。だがその後のコメントスペースで鈴木は「なんで入場のタイミングを教えてくれないの?」「足首をここでひねりそうになった」などと不満たらたら。そして「誕生日でしょ」と袋にはいった布状のものを手渡し去っていった。この鈴木の〝ツンデレ行動〟に諏訪魔は「え、マジで。うれしい…」と笑顔を見せるのだった。

 なお、この布状のものが何なのか確認をとるために鈴木にコンタクトをとったところ「え、その場で開けなかったんですか?」とコメント。自身のロゴ入りタオルであることを明かしつつ「あのヤロー…」と怒っていた。