オリックスは29日の日本シリーズ第2戦(京セラ)で阪神に8―0で完勝。この日は打線も奮起したが、最大のヒーローは先発した4年目左腕・宮城大弥投手(22)だ。6回4安打無失点の快投で猛虎打線に隙を与えず、対戦成績を1勝1敗のタイに持ち込んだ。シーズン終盤に無念の離脱となったが、見事な復活劇を果たした背景には〝大谷流〟の意識改革があった。

 堂々のマウンドだった。1点を先制してもらった直後の4回こそ二死一、二塁のピンチを招いたが、ノイジーを空振り三振に仕留め、雄たけびとともにド派手にガッツポーズを決めた。7回以降は盤石のリリーフ陣に託したが、主導権を渡さない左腕の好投がチームに日本シリーズ初勝利を呼び込んだ。

「初戦はエースの(山本)由伸さんで負けてしまって悔しい気持ちもありましたし、しっかり勝たなければ阪神に全部持っていかれると思ったので、そこはのみ込まれずにできたと思います」

 そんな宮城はシーズン終盤でアクシデントに見舞われた。9月19日に体調不良によって「特例2023」で抹消となり、同21日のリーグ優勝決定時には胴上げに参加できなかった。悔しさを味わったからこそ日本シリーズにかける思いは熱く、宮城は登板時にベストコンディションで臨めるように〝意識改革〟を行ったと明かす。

「もともと夜の1時とか1時半ぐらいまで起きていたんですが、夜の12時には寝るようにして睡眠時間を9時間は確保できるようにしています。休みの日は昼寝をしたりもして、うまく調整するようにやっています。初めから一気に睡眠時間を増やすのは難しいですが、効果は出ているので続けようと思います」

 特にリフレッシュするために視聴していた「TikTok」や「ユーチューブ」の時間を短縮し、睡眠時間に充てているようで、宮城は「男心をくすぐる動画を上げているおろちんゆーさん、マリカー(マリオカート)やプロスピをやってるSAWAYANさんにハマってて。睡眠時間が短くなっていたのはスマホの触りだったので」と笑いながら振り返る。

 アスリートにとって睡眠の時間や質は練習と同様に重要視されている。近年の野球界では、エンゼルス・大谷も睡眠に強いこだわりとストイックな姿勢を見せていることでも知られる。

 31日の第3戦からは戦いの場を敵地・甲子園に移す。宮城は「流れはいったん持ってこれましたし、いい状態で入ってくれると思うので、みんなで一生懸命頑張りたい」としつつ「日本一になった時には、ビールかけとかで皆と一緒にいたいですし、喜びたいって思います」と力を込めた。

〝大谷流〟も取り入れてチームの連敗を阻止した宮城。2年連続の日本一へ、まだまだ腕を振り続ける。