西武は3日のソフトバンク戦(ベルーナ)に2―3で競り負け、5カード連続の負け越し。借金は16となった。

 すでに自力CS進出の可能性は消滅しており、残り24試合で3位・ホークスとの差は8・5ゲーム。5日からの首位・オリックス2連戦(ほっと神戸)に連敗すれば6日に優勝の可能性が完全消滅する。その後も負け越しを重ねると、今月下旬にはCS進出の可能性も消え去ってしまう。

 かつて紛れもなく「常勝軍団」だった西武がこのままパ5球団の後塵を拝し、シーズン終了を迎えれば辻前監督時代の2021年以来2年ぶり3度目の最下位となる。

 しかし、残りの1度は西武がクラウンライターから球団を買い取り、本拠地を福岡から所沢に移転した初年度1979年のターニングポイント。それを考えれば、25年連続Aクラス(1982~2006年=プロ野球記録)、18度のリーグ制覇、10度の日本一と輝かしい歴史を刻んできた名門球団が直近3年間で2度目の最下位に沈むことは本来ならば看過されるべき事態ではないはずだ。

 球団OBも苦笑いを浮かべながら「(前オーナーの)堤さんの時にそんなことが起きていたら、フロントは全員〝粛清〟だよ」。

 この当時は優勝が厳命され、たとえ0・5ゲーム差であろうと2位ならばフロント、現場の誰かが責任を取らされた「常勝時代」だった。ところが今のチームには2桁の借金を背負いながらも現場に緊張感はみじんも感じられない。笑顔さえあふれる今の〝ドンマイムード〟との隔世の感は大きく広がる一方だ。

 昨オフにオリックスへFA移籍した森友哉が抜けた穴を埋められないまま開幕を迎えたことに加え、今季は主力に故障者が続出。若手の底上げも追いつかなかった。

 そんな全てのマイナス要因が絡み合い、深刻な低迷が続く。戦力層の薄さを見誤り「ライオンズは夏場に強いチーム」と過去の幻想にとらわれ続けた後藤オーナーをはじめグループ、球団組織全体の緩みと厳しさの欠如が招いた低迷期の入り口といえそうだ。