獣神サンダー・ライガーが気になる話題やプロレス観を語る「獣神激論」。今回は13日の両国大会でフィナーレを迎えた新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」を総括する。ハードな日程と対戦相手を乗り越え、6年ぶり3度目のG1制覇を果たした内藤哲也(41)については、完全復活に太鼓判。一方で「令和闘魂三銃士」を筆頭とした新世代からベテランの発言に至るまで、レジェンドの目線から鋭く切り込んだ。
【ライガーが語る獣神激論(30)】今年のG1は内藤選手の優勝で幕を閉じましたね。彼の年齢的な面も含めて、これだけ若手が台頭している中で心の内に秘めた思いがあったんじゃないかな。準々決勝でヒクレオ、準決勝で(ウィル)オスプレイ、決勝でオカダ(カズチカ)選手と、組み合わせもかなりハードだったと思う。
しかも内藤選手はDブロックだから、最終公式戦(9日、浜松)から5日間でこのメンバーと4試合でしょ? 普通は心折れるよ。それもひっくるめて、内藤選手が文句なしのMVPだわ。最近はタイトルマッチで結果が出ていなかったけど、完全復活と見ていいんじゃないかな。
個人的に印象に残った選手はヒクレオ。そのうち手に負えなくなるよ。血筋はいいし、体格はいいし、向上心がある。あれだけの体格があったら普通はテングになる。そういう選手をいっぱい見てきた。でも、彼は真面目でアドバイスを聞きに来るし試合で生かしてる。新日本に上がり続けてくれるなら来年、再来年には決勝、もしかしたら一気に優勝なんてことがあるかもしれないよ。
一方でヒクレオがAブロックを突破したことで海野(翔太)、成田(蓮)、辻(陽太)の3選手は全員決勝トーナメントに進めなかった。これだけのリーグ戦、若さだけでは突っ走れないのはみんな分かっていること。だから彼らはシュンとする必要ないよね。これから見とけよ、でいいと思う。
その上で彼らの口から言ってもらいたいのは「令和闘魂三銃士」に対して「上等だよ。この名前以上のものになってやるから好きに呼んどけ」みたいな前向きな言葉。僕も最初聞いた時は疑問があったよ。でも、いつまでも「なんで今さらなんだ」だけじゃなく「そんな名前、すぐに超えてやる」ぐらいに言えば、周りも頑張れってなるし。事務所の人間に文句を言っても試合はできないんだから、さすがだなって思われるようなコメントの出し方も学んでいかないとね。
対照的に最終日(13日、両国)には真壁(刀義)選手やタイガー(マスク)が、ベテランの試合数が減っていることにコメントを出したでしょ。彼たちはプロなんだから、どんどんアピールしていいと思う。会社が「いやいや…」って言ったら実力行使で試合で見せればいいんだから。練習して見せるべきものを見せられてるなら「人数が多いから」「ベテランだから」と言われてカチンとくるのは当たり前で「そういう舞台を用意しろ」って発言しないほうがおかしいよ。
あとはお客さまが見て、やっぱり彼らはすごいよねって思わせればいい。ただ、言った以上は責任が出てくるからね。棚橋(弘至)選手がG1であれだけ厳しい戦いを強いられているような現実も直視した上で、夢を語らないと広がらないよ。
最後に、G1は新日本最大のお祭りであり、頂点を決める大会だと思うんだけど、今年はちょっと人数が多すぎたんじゃないかな。よりすぐりの選手たちによる大会であって、名前も競馬の「G1」から取っているわけだから。もうちょっと絞ってもよかったんじゃないかなっていうのは見てて思ったね。間口を広げ過ぎた気もするので、米国や欧州でトーナメントやって、優勝した人間が集まってというのもいいかなと思いますね。












