全日本プロレスのアジアタッグ王者・ヨシタツ(45)が、故アントニオ猪木さんの活動を受け継ぐプロレス界の「SDGs(持続可能な開発目標)番長」就任に意欲。タッグパートナーの大仁田厚(65)への熱い愛情も吐露した。

 ヨシタツは5月30日、都留文科大でゲスト講師を務めた。昨年6月に早野慎吾教授の依頼で講義し好評。今年は100人もの学生の前で熱弁を振るった。

 テーマは「プロレスとSDGs」。新日本プロレス時代に猪木さんがホームレスに炊き出しを行っていたエピソードを例に挙げ「俺は炊き出しをする猪木さんを横で見ていた。SDGsの項目の中にある飢餓や貧困をなくそうっていうものを体現していた猪木さんは、SDGsの走り、ということを伝えました」と説明。「これからプロレスラーと講師とプロレス界のSDGs番長として三刀流でやっていきます。社会に貢献できるプロレス業界に俺がする」と意気込んだ。

大学生とワークショップを行うヨシタツ(右)
大学生とワークショップを行うヨシタツ(右)

 本業のプロレスでは新日本、全日本、ノアの合同興行「ALL TOGETHER(AT) AGAIN 元気があれば何でもできる!」(9日、両国国技館)で新日本の海野翔太(26)との一騎打ちが控えている。ヨシタツは「翔太は俺がタッグを組んでいた時の棚橋さんに、雰囲気とか試合の間が似てる。将来の新日本を背負っていくような人間とシングルでできるのはすごく楽しみ」と笑顔。「講師として大学生に俺の生きざまとか歴史を伝えてるんだ。だから学生と同年代の翔太にはリング上で俺の生きざまを見せようと思う」と力強く語った。

 さらにAT後の11日郡山大会(ビッグパレットふくしま)では、大仁田と保持するアジアタッグ王座の防衛戦に臨む。先月9日に腹部大動脈瘤(りゅう)の手術を受けた大仁田へ、尊敬のまなざしを向けるヨシタツは「手術をしたばっかりなのにベルトの返上も断って、すぐ復帰戦をするメンタリティーがすごい。あんな65歳を目指します」と拳を握った。

 初めて大仁田と組み電流爆破に挑んだ時から、大仁田ワールドのとりこになったという。「突然頭からペットボトルの水をどばってかけられた。俺は一瞬イラッとしたんだけど、大仁田さんにいきなり抱き寄せられて『ごめんな。髪濡らしとかんと火ついた時髪燃えるから』って。もうほれたよ。俺が女だったら抱かれてもいいと思った」とエピソードを披露。「会場の雰囲気をあんなふうに一気に変えられる選手って、俺、猪木さんと大仁田さんしかいないと思ってる」と目を輝かせた。

 最後にヨシタツは「横にいて勉強になることが多いし、一日でも長く一緒にいたいので、王座を防衛しないといけない」と誓った。