若いうちは日々、勉強よ―。20日の広島戦(甲子園)の試合前、阪神・岡田彰布(65)が、珍しく自ら選手のもとへと歩みより、若手投手へ、自らの野球観を〝仕込むシーン〟があった。
球場入りした指揮官はおもむろに投手陣が調整を行っていた中堅後方へと歩みを進めると、呼び止めたのは、前日19日に先発から配置転換後、7回から今季初めて救援登板した4年目・西純矢投手(21)だった。
前日、西純は2回1失点の結果だったが、それとは別に指揮官が〝注文〟をつけたのは、2イニング目の8回の先頭打者・松山に与えた四球。7―8と僅差のスコアだったことを鑑み岡田監督は「絶対あかんねんフォアボールは。絶対、代走は来るんやから…」と、脚の速くない松山が出塁となれば、すかさず敵はダメ押しの1点を目論み、俊足走者を投入してくると警戒していた。
案の定、その後は代走・羽月に二盗など足を使った攻撃に振り回される形で、ダメ押しの1点を献上。この結果を踏まえたうえで、岡田監督は中継ぎ経験の浅い西純に〝リリーフの心得〟を説いた模様だ。
直立不動で指揮官の話に耳を傾けた西純は、練習後、その中身をこう振り返った。
「野球観というか、そういうところのお話をしてもらいました。とくに2イニング目。先頭・松山さんのところ。逆に8回裏で(阪神の攻撃は)ノイジ―から始まるところで、むこうは(広島の左腕)ターリーが投げて三振。『あそこはノイジ―を抑えているから、あのイニングは無失点、無得点で終わってんのやで』と。僕も松山さんを三振じゃなくてもどんな形でも抑えていれば、あの回はゼロだったんじゃないかという話で。もっと中継ぎとして試合の状況を見ながら、考えながら投げていくことをして、この中継ぎの経験が先発に戻ったときに生きてくることもあると思う。自分の野球人生のなかで絶対にプラスになる話をしてもらいました」。
本来は先発が仕事場の右腕は現在、一時的ながら中継ぎ要因として稼働中。岡田監督は滅多に自分から選手に話しかけないことで知られるだけに、西純も「初めてお話させてもらいました。(これまで)なかなかお話させてもらう機会はないですし、何かのヒントになるかと思います」と感謝しきりだった。












