これが投打二刀流だ――。エンゼルスの大谷翔平投手(28)は27日(日本時間28日)に本拠地アナハイムでのアスレチックス戦に「3番・投手兼DH」で先発登板し、6回を2被弾を含む3安打5失点、8三振2四球3死球、2暴投と大荒れながら、開幕から無傷の4連勝。3回まで完全投球が4回に2被弾するなど大炎上とらしくなかった。打者では快足内野安打、先制の適時二塁打、今季初三塁打で5打数3安打1打点、本塁打が出ればサイクル安打だった。投げて、打って、走った一人舞台。「MORNING SHO―TIME」に全米の野球ファン、早朝の日本列島が大熱狂した。

1イニング2被弾した大谷だが4勝目
1イニング2被弾した大谷だが4勝目
思わず顔をしかめた大谷
思わず顔をしかめた大谷

 3回まで37球、走者を一人も許さず毎回の5三振を奪っていた。自身の先制適時二塁打をきっかけにエンゼルス打線は一挙5点。完全試合の予感を漂わせて4回のマウンドに上がった。ところが、先頭ルイーズに死球を与えると制球が乱れた。続くカペルの初球に今季初盗塁を許すと2球目が背中の後ろを通る暴投、結局、歩かせると3番ルーカーに右越えに運ばれた。本塁打を浴びるのは2022年8月21日のタイガース戦の初回にグリーンに先頭打者弾を打たれて以来、80イニングぶりだった。また、エンゼル・スタジアムでの連続無失点記録は歴代2位の35イニングでストップした。

 立ち直りが期待されたが、4番ピーターソンに初球をぶつけ、続くランゲリアーズの2球目が暴投。カウント3―1から外角高めのカットボールを中越えに同点2ラン。6番ノダに右翼への二塁打を浴びて、逆転のピンチを招くも2三振を奪うなどして6点目は許さなかった。

 5回は三者凡退、6回は1死球を与えたものの、得点は許さなかった。実は今季の大谷は打順3巡目は無敵。この日を終えて、34打席、31打数無安打だ。球数が93球に達したため、ここで降板。6回に勝ち越したことで勝利投手の権利を持って、後続に託した。

 開幕から0点台を守ってきた防御率は試合前のア・リーグ2位の0・64から同5位の1・85に急落。しかし、奪三振46はリーグトップで被打率1割2厘はメジャートップ。4勝はリーグ2位タイだ。(エンゼルス戦終了時点)

 投手では不完全燃焼だったが、バットは冴えた。相手先発は左腕シアーズ。初回二死無走者でフルカウントからの8球目、外角低めのスイーパーを引っ掛けて弱いゴロが二塁前に。快足を飛ばして内野安打にした。本塁から一塁への到達は4・02秒。球団によれば今季のエンゼルスナインの最速タイムだ。

 MLB公式サイトのサラ・ラングス氏のツイッターによると「大谷は今季の本塁から一塁までの最速記録のトップ5を占めている」という。3回一死一、三塁で外角高めの93・5マイル(約150キロ)のフォーシームを打球速度102・9マイル(約165・6キロ)の弾丸ライナーで逆方向へ強打。左中間への先制適時二塁打となった。3番手の右腕アセべドと対戦した6回二死無走者は初球、外角高めのチェンジアップをフルスイング。角度40度、打球速度106・9マイル(約172キロ)で高々と打ち上げた打球は右翼フェンスを直撃。一気に三塁を陥れた。今季初の三塁打だ。残すは本塁打…。

あと1メートル伸びてれば…
あと1メートル伸びてれば…

 自身2度目のサイクル安打の期待がかかる8回一死一、二塁は大歓声に送られて打席へ。マウンドは6番手の左腕ラブレディ。初球、86・3マイル(約139キロ)の内角のスライダーをバットを立てて豪快に振り抜いた。快音を発した打球は角度31度、打球速度96・1マイル(約154・6キロ)で中堅後方へ一直線。しかし、中堅手・ルイーズがフェンス手前で捕球した。飛距離389フィート(約118・5メートル)。あと1メートルで史上初の「先発投手がサイクル安打」の歴史的偉業を逃した。投球がイマイチでもバットで取り返せるのが投打二刀流の強み。次回の「大谷劇場」が楽しみだ。

【今季一番調子よかった】「今日はブルペンの段階では、まあ最初の入りもそうでしたけども、今季一番調子よかったんじゃないかなと思うので、まあ本当に4回だけというか…。まあ、最初のデッドボールがまあすべてだったとは言わないですけど、あそこがまあ一番確実にアウトに取るべきだったのかなと思います。(8回に本塁打が出ればサイクル安打だったが)まあ(バットの)先だったので行ったと思わなかったですけどまあ、一、二塁だったので、ホームランというよりはしっかりヒットしたいなと思っていました」