【得津高宏・快打一閃】中日の沖縄キャンプで一番のお目当てだったのは鵜飼航丞外野手(23)だ。不器用だが、規格外のパワーで打球をとにかく遠くへ飛ばす能力は折り紙つき。昨季はルーキーで唯一、開幕一軍入りを果たし、59試合で打率2割6厘、4本塁打、16打点の成績だったが、さらなる飛躍が期待できる2年目の今季は楽しみでしかない。
実は私と鵜飼はアマチュア時代から縁がある。駒大硬式野球部の太田誠終身名誉監督から「鵜飼をなんとか4番に育てあげたいのでちょっとみてほしい」との依頼を受け、学生野球資格を持っている私が当時駒大1年だった鵜飼を春から夏まで半年間ほど指導。やっぱり1年生のときから素質は文句なしで、プロ野球のキャンプで再会できたのは本当にうれしい。
ただ、気になるところもある。打撃練習ではバットのヘッドが寝ていることで差し込まれたりしてポップフライや空振りが多い。バックスイングから振り出す際、円を描きながら振るのではなく、最短距離でもっとバットを立てて上から叩くスイングを意識してほしい。そうしないとインハイの速い直球がなかなか打てない。バレルスイングのように打ちあげるイメージは持たない方がいい。理想のスイングはヤクルト・村上だね。
それでも新任の和田打撃コーチが付きっ切りで打撃指導していて、テニスラケットを使って打ち返したり、いろいろ工夫してやっているのはとてもいい。バットを構えてから手が出てくるのが遅いので、そうした練習を活用してもっと下半身を鍛えるべきだろう。
鵜飼には今季は本塁打を15本ぐらいは打ってほしいが、それよりも重視してほしいのが打率だ。最低でも2割8分ぐらいの成績は残してほしい。やっぱり左へ引っ張るだけではなく、広角に右にも打たないとダメだ。3冠王を取った落合博満のように右にも左にも長打を打つような選手を目指してほしい。
外野手争いはシ烈で、使ってもらうにはとにかく打つこと。和田コーチの元でじっくり鍛え、きっかけをつかんで羽ばたいてもらいたい。
(本紙評論家)












