名門のピンストライプが、若き内野の要には重すぎるのか。ヤンキースのアンソニー・ボルピ内野手(25)に、ニューヨークから容赦ない逆風が吹きつけている。

 米メディア「ヘビー」は11日(日本時間12日)までに、低迷が続くボルピを巡る辛辣な批評を紹介。かつてレジェンドOBのデレク・ジーター氏(51)が長く君臨した〝プリンスの定位置〟を任される存在として期待された若手が、今や「荷が重い」と失格の烙印を押されかねない状況に追い込まれている。

 同メディアによれば、今季のボルピは67打数で打率1割9分4厘、出塁率3割8厘、長打率2割9分9厘、OPS・607、OPS+71。打撃は波が激しく、守備面でも失策が目立つ。ヤンキースはアーロン・ジャッジ外野手(34)が右第1肋骨の疲労骨折で離脱し、4~6週間後に再検査を受ける見通し。主砲不在で一人ひとりの役割が重くなる中、凡退とミスを重ねるボルピへの視線は一段と厳しさを増している。

 火に油を注いだのが、米衛星ラジオ局シリウスXMのスポーツ専門チャンネル「マッド・ドッグ・スポーツ・ラジオ」などで活動するスポーツキャスター、アダム・シャイン氏の〝ぶち切れ批評〟だ。シャイン氏は「アンソニー・ボルピがヤンキースの打順に入っているのを見ると、気分が悪くなる」と断罪。

 さらに「彼は打者として機能していない。塁上でも機能していない。守備でも機能していない」とまくし立て、昨年から放出やベンチ降格を求めていたと明かした。個人攻撃ではないとしながらも、ヤンキースファンとして精神的に耐え難い存在になっていると言わんばかりの過激な舌鋒だった。

 ブーン監督はボルピの守備について「本当に良い」と擁護し、打撃面では不運もあったとの見方を示している。それでも、ファンの空気は冷たい。SNS上ではキャッシュマンGMの我慢強さを皮肉る声や、同じ内野手のカバレロを巡る起用への不満も噴出。失策が伝えられるたびに「またボルピか」と落胆が広がっている。

 ジーター氏の幻影が今も色濃く残るブロンクスで、内野の中心を担う重圧は桁違いだ。期待の有望株として浴びたスポットライトは、いまや容赦ない批判の照明に変わった。ジャッジ不在の名門が地区優勝争いを続ける中、ボルピが沈黙とミスを断ち切れなければ、ニューヨークの判定はさらに厳しいものになりそうだ。