巨人・阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(43)が黄金ルーキーへ緊急メッセージだ。ドラフト1位で入団した浅野翔吾外野手(18=高松商)に宿命づけられたのは「巨人のドラ1」の金看板。その重圧と1年目から戦い、精神を病みかけながらも超一流まで上り詰めた阿部ヘッドが浅野に授けた〝近道〟とは――。

 本格的なプロ生活が近づいてきた。浅野は思い出の詰まった同校のグラウンドで4日に自主トレを公開。13日から始まる新人合同自主トレを前に「どれだけ自分が通用するのか試していきたい」と胸を高鳴らせた。

 ドラフト会議でとことんくじ運に見放されてきた球団にとっても、久しぶりに引き当てた〝大魚〟。特に入団1年目は一挙手一投足を注目されるのが「巨人のドラ1」の宿命でもある。そうしたプレッシャーとも戦ってきた一人が阿部ヘッドだ。

 ルーキーイヤーの2001年は、新人捕手としては23年ぶりとなる開幕スタメンに抜てき。チームが負ければ、リード面などでメディアから容赦ないバッシングを受け「人間不信」に陥ったほどだった。そうした過去の苦い経験から、浅野が順調なスタートを切るためのポイントとして挙げたのは〝聞き魔〟になることだった。

「今は昔ほどガーンとはやられないと思うけどね」とした阿部ヘッドは「寮にも入るわけだし、そういう(メディアへの)対応だったりも、今いる先輩たちに教えてもらえばいいんじゃないかな。周りに気を使わなきゃいけない時は使わなきゃいけないけど、それ以上に鍛錬することのほうが大事。自分がうまくなることを考えて、分からないことがあれば自分の好きなようにやっていけばいいと思うよ」とズバリだ。

 自身の1年目を「とんでもなかった」と振り返っていたように、周囲は清原和博や松井秀喜ら強烈な面々がズラリと並び、新人が気軽に話しかけるにはハードルが高すぎたという。しかし、時代は流れ、寮だけでなくグラウンドでも菅野や坂本ら主力勢は「聞かれれば答える」と門戸を開放。疑問などは放置せず、臆することなくガツガツと行くことこそが大成への近道というわけだ。

 当の浅野もこの日「今年は学びの年にしたい。いろいろなことに慣れたり、先輩がたにお話を聞かせていただいたり、いろいろなことを学びたい」と貪欲な姿勢をのぞかせた。くしくも、新旧ドラ1が示した方向性はピタリと一致。「いいものを持っているだろうから、早く(直接)見てみたい。楽しみだね」と心待ちにする阿部ヘッドのように、浅野もスターダムにのし上がれるか。