獣神サンダー・ライガーがプロレス観を語る「獣神激論」の特別編は、新日本プロレス旗揚げ50周年の集大成となる1・4東京ドーム大会を掘り下げる。第4回のテーマは武藤敬司の新日本ラストマッチ(武藤&棚橋弘至&海野翔太 vs 内藤哲也&SANADA&BUSHI)とIWGPジュニアヘビー級選手権(王者・石森太二 vs 挑戦者エル・デスペラード、高橋ヒロム、マスター・ワト)だ。
【世界のレジェンド ライガーが語る獣神激論・特別編(4)】今回の1・4では武藤敬司の新日本ラストマッチが組まれました。ここに海野の名前が入ってくることで、このカードに「世代交代」というワードが入ってきて、締まって見えてくるよね。
武藤は引退することが分かっているから、過去のものになりつつあるわけじゃないですか。で、棚橋選手がずっと新日本のトップを務めてきた。でも、もういいでしょう、年齢を考えたら次は俺でしょうってなってるはずだよ。
終わってみたら「海野の色に染まっていたね」って言わせないと、彼はダメよ。去り行く人間に負けちゃダメ。そんなんで何が世代交代よってなっちゃうからね。だからこれを乗り越えたら海野は本物。みんなが認めてくれるよ。
ただ、武藤敬司はしぶといよ~? みんなおいしいところ持っていくよ、アイツ。だから海野はそれに負けないものを出してほしいよね。ただの6人タッグの1人で終わってほしくはないよ。
で、武藤選手の新日本ラストマッチという面で見させてもらうと、やっぱり彼とはほぼ同期だし、ずっと同じ釜の飯を食ってきて…。ここで思い出されるのはアントニオ猪木さんから僕が聞いた一言だよ。「川は何本にも別れても海に出るんだよ」ってね。武藤もいろんな団体に行ったけど、最後には新日本プロレスに帰ってきたでしょっていうところが、やっぱり猪木さんってすごいなって改めて思うよね。この試合が実現することが、猪木さんの言葉の重さを感じさせてくれるよね。1・4はすごいカードが出そろったけど、ところどころで『やっぱりアントニオ猪木はすごいね』ってなると思うよ。
内藤やSANADAからすれば〝俺たちが武藤敬司をつぶして送り出すからよ〟ってイメージというのかな? だからそういう意味では、武藤一点狙いじゃないかなと思うよ。
で、武藤は武藤で絶対に「引退じゃないじゃん、まだこれだけできるじゃん」って言わせようと思ってるだろうしね。アイツならやりかねないじゃん。次の月の2月21日に、同じ東京ドームで引退試合を控えている。だから彼としては、引退試合の最高のプロモーションなんだよ。アイツは本当にいろんなこと考えてるわって、僕は思いますけどね。
第7試合は4WAY形式のIWGPジュニアヘビー級選手権。この4WAYで誰が一番得をするのかなって考えたんですよ。…分からないよね(笑い)。石森選手からしたら、挑戦者同士の決着でもベルトが移動するリスクもあるし、3人みんなから狙われたらピンチだしね。
ただ、このメンバーを見ると、ワトが一番色が違うんでね。徹底的にやられるかもしれない。デスぺなんかインサイドワークがうまいし、一瞬のスキをついて丸め込んでくるなんてこともありえる。ワトもノーマークではいられないと思うんだ。
でも、ワトも最近調子よさそうだからね。動きも良くなってるし、体もデカくなってる。やっと彼本来の動きができてるように見えるんです。以前は迷いがあったように見えてたけど、今は完全にワトが楽しんでるし、充実してると思うよ。どう立ち振る舞いができるのかは注目したいよね。
どうしても3強対ワトって見方になるかもしれないけど、逆にスキを突くことも考えられる。このメンバーなら一瞬だよね。一瞬のスキが命取りになるから、まばたきしないで見てくださいって感じだね。
個人的に一番優位だと思っているのは石森なんだよ。3人がどう動くかっていうのもあるし、挑戦者同士のいざこざも利用して、パンとうまく行きそうな気がするんだよね~。サブミッションもうまいし、完璧じゃん。狙われることなんて分かり切ってるけど、そこはキャリアがあるわけでしょ。覚悟はしてると思うよね。











