陸上男子100メートルの前日本記録保持者で今年7月に世界選手権7位入賞を果たしたサニブラウン・ハキーム(23=タンブルウィードTC)が、悲願の表彰台へさらなる進化を追い求めている。
同選手権は予選で自己ベストに迫る9秒98をマークすると、準決勝もタイム順で突破。1932年ロサンゼルス五輪の〝暁の超特急〟吉岡隆徳以来90年ぶりに国際大会のファイナル進出を決めた。ただ、サニブラウン本人は「達成感があったのは一瞬。やっぱり決勝に出ただけで(メダルには)近いようですごい遠い感覚だった。出し切ったので、一番は悔しかった」と満足はしていない。
一方で、陸上関係者からは日本短距離陣全体のレベルアップにつながる改革を求める声が上がっている。一般的に世界選手権や五輪は予選の翌日に準決勝、決勝という日程が組まれているのに対して、日本選手権は予選、準決勝を一気に消化して翌日に決勝を行う。
元陸連強化担当者は「日本の場合は100メートルが目玉なので(予選、準決勝の)次の日に決勝というのは盛り上げるために必要」と前置きした上で「やっぱり世界のスタンダードは準決勝、決勝と短いサイクルでやるので、そういうのが可能であれば選手のためにはやったほうがいい」と日本陸連に向けて提言した。
頂上レースで海外の猛者に実力差を見せつけられたサニブラウンも「メダルラインが9秒8台で、そこを切らないとメダルは取れないし、金となるとさらに上げないといけない。そういうタイムを3本目の決勝で疲労がたまっている中、100%以上のパフォーマンスをしないといけない」と課題を口にする。
日本のスプリンターを後押しするためにも、陸連の〝世界基準化〟は一考の余地がありそうだ。












