ポスティングシステムによるメジャーリーグ挑戦を希望していた阪神・藤浪晋太郎投手(28)が17日に西宮市内で会見。同制度を利用する形で今オフの米球界挑戦が球団から容認され、合わせて対応した嶌村聡球団本部長(55)も「球団として、容認する結論に達しました。頑張って、まずは本当に移籍できるように」と全面バックアップを約束した。いよいよ悲願のMLB入りへ走りだす藤浪には〝米国秋季キャンププラン〟が急浮上しているという。
会見の冒頭で藤浪は「容認してくださった球団に感謝したい」と自らの夢を受け入れてくれた球団への謝意を表し「希望としては、先発をやりたい。基本的にはあれこれなく、提示されたところでいい条件があれば」とも続け、新たな挑戦に思いをはせた。
すでに岡田彰布新監督(64)の承諾も得ており、晴れて来月1日の申請開始に向けての準備が整った格好だ。多くの大物メジャーリーガーを顧客に抱える敏腕代理人スコット・ボラス氏(69)の事務所と契約し、米球団との交渉に備えていく。
そんな右腕には近日中にも、渡米する可能性が浮上している。
申請解禁後の11月以降に向かうのは、代理人のボラス氏が所有する米国・ロサンゼルスのトレーニング施設。メジャー入りを想定し、現地の環境に触れながらオフの自主トレを行う〝米国秋季キャンププラン〟だ。米球界関係者によると現地にはウエート施設だけでなく、球場やブルペン、室内練習場など野球関連施設も完備され、阪神時代と同様の練習をこなせる環境が整っているという。
NPB球とはやや質感が異なるともっぱらのMLB公式球を用いて実技練習が可能な点であることも、そのメリットは大きい。米球界に適応していくための格好の下準備と言えそうだ。
今オフの拠点を米国に置くプラス材料は他にもある。まだ藤浪を生でチェックしたことがない現地拠点のMLBスカウト陣への〝アピール〟だ。
今季の藤浪は16試合で3勝5敗、防御率3・38。最速162キロの直球と150キロ前後のスプリットが冴え、8月以降は先発7試合のうち6試合で6回以上、自責3点以内のクオリティースタート(QS)をマークし、視察に訪れたMLB複数球団の編成担当者たちから高い評価を得た。
とはいえコロナ禍により、MLB各球団の編成部門で権限を握る幹部クラスの来日は今季からようやく本格化するようになったばかり。しかも米関係者にとって藤浪はソフトバンク・千賀のように以前から米球界挑戦が確実視された存在ではなく、まだまだ〝未知の投手〟であることも事実だ。だからこそ米国を拠点に置けば、市場に出た際に直接チェックを要望するMLB球団からの問い合わせにも代理人を通じてスムーズに応じることが可能になる。
すでにMLBのポストシーズンは佳境を迎えつつある。全30球団のうち、リーグチャンピオンシップ進出を決めた4球団以外は水面下で早くも来季への編成作業に着手している段階だ。藤浪にとっても早期渡米は自らの可能性を広げ、アピール次第では「先発でのメジャー契約」をつかむ決め手となるかもしれない。












